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「ドイツのプランク研究所に科学史研究所があった!」:理研にはまだないナア!   

アナトール・ラパポート
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知識を得たければ、
まず正しい質問を発することを学ばなければならない;
そして答えが欲しければ、
答えが現れるのを待つのではなく行動を起こさなければならない


みなさん、こんにちは。

最近、とあることを調べているうちに、我が国では理化学研究所に相当する国立研究所である、ドイツのマックスプランク研究所に、科学の歴史を研究する部門があることを見つけたのである。以下のものである。

MAX PLANCK INSTITUTE FOR THE HISTORY OF SCIENCE
Max-Planck-Institut für Wissenschaftsgeschichte
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Founded in 1994, the Max Planck Institute for the History of Science (MPIWG) in Berlin is one of the more than 80 research institutes administered by the Max Planck Society in the sciences and humanities.


さすがにドイツである。

いまサッカーの楽天ヴィッセル神戸に楽天の資金力で年収6億円でW杯優勝メンバードイツ代表だった
ルーカス・ポドロフスキー選手
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スペインにはサッカーの博士までいる

が入団して来ているが、そんなドイツにはスキーの大学とか、さまざまなスポーツの大学のようなものも多い。

そういう大学では、そのスポーツの歴史から、現代の技術までを重厚長大に学ぶ。

これが私が知るドイツ・スタイルの学問というものである。

20世紀初頭まではゲッチンゲン大は、数学や物理のメッカだった。

だから、戦前にはたくさんの日本人もドイツへ留学したのである。

第一次世界大戦、第二次世界大戦をきっかけとして、ドイツにいた数多くのユダヤ系(むろん、アシュケナージ・ユダヤ人)の多くが、その先遣隊だったノーバート・ウィーナーの尽力によりアメリカで職を得ることができた。

ノーバート・ウィーナーの父親の時代のいまから100年ほど前にはハーバード大にはだれもユダヤ系の正教授はいなかった。

その第一号が、ノーバート・ウィーナーの父レオ・ウィーナーだった。

ちなみに、我が国の国立大学の外国人の正教授の第一号が、東大地震研究所で採用されたロバート・ゲラーだった。

我が国の地震予知学会はこのロバート・ゲラーの暗躍により木っ端みじんに潰された。

つまり、恩を仇で返す恰好になったわけだが、このレオ・ウィーナーもまたハーバード大で同じようなことをしたわけだ。

あれから100年。

いまでは米ハーバード大は正教授の7〜8割がユダヤ系教授となった。逆に普通の米白人や東洋人は教授になれない時代になった。


こんなふうに科学の歴史には、科学そのものの歴史もあるが、科学を行う科学者の歴史もまた歴史の一部なのである。

だから、どんな時代にどんな科学者がどんなことをしたか、言ったか、これもまた立派な科学史なのである。


さて、前置きがちょっと長くなってしまったが、そんな先人科学者たちの残した言葉を拾ってメモしておこう。

先人曰く

(あ)伏見康治「古典を読め」

(い)Ernst Mach 「科学の目的は思考の経済である」

(う)霜田光一「一丸さん憎いや。。。」

(え)松本重彰「一人の人物を徹底的に調べると、人生と世界が見えてくる」

(お)Max Delbruck 「大腸菌で正しいことはゾウでも正しい」

(か)和田昭充「自然は1つ。物理で生命現象の基本を計測しよう」
「周囲の全員が承認するような研究計画は陳腐なものである。大多数が無視するが数人が褒めるような計画こそ脈があり推進すべきである」

(き)Illya Prigogine「生物は存在するものではなく、生成し続けるものである」

(く)Leo Szilard「マックスウェルの魔物は目をまわす」

(け)Alexander Koyre「近代実験科学は、人工の自然を尋問することである」

(こ)Manfred Eigen「生命の起源は合成的に研究できる。生体高分子の進化能概念の明確化を通して」

(さ)Paul A M Dirac「物理学の基本法則はそれが正しい形において得られた場合には高度の数学的美を持つことが見いだされた。法則が何か醜い点をもっているところには確かに何かの間違いが存在しているということができる。創造主は数学者であって彼は宇宙の創造にあたり非常に卓越した数学を用いたのであった」

(し)S. Spiegelman「細胞とは、核酸の自己複製にとって必要な条件と素材を調達するのに最適の環境を作るべく、核酸が発明したものとみなせる。同様に、多細胞動植物への進化は、DNAが地球上をくまなく探索することができるように改良を加えられた機械と解釈できる。つい数年前まで、なぜDNAが人間を発明したのか不思議に思えたのももっともである。今や明らかになったように、地球以外で自己複製できるかどうかを試す機械をDNAに与えるために人間は発明されたのだ」(アポロ計画成功の際)

「遺伝可能なDNA情報量の有限性を乗り越えるために、つまり細胞外部の情報保持・伝達手段を獲得するために、人間はDNAによって発明されたのだ」

(す)Jon von Neumann「ウィーナーの方が私より上かもしれない」

(せ)伏見譲「自然科学の研究が極度に細分化している現在の情況が続けば、いずれ研究自体が行き詰まってしまうでしょう」

(そ)ルネ・デカルト「われ思う、ゆえにわれあり」

(た)神「われありてあるものなり」



というようなわけで、我が国の世界レベルの理化学研究所も我が国初の科学史研究所を作った方が良いのではなかろうか?

最近は、各省庁も分散経営しつつある。

ここ徳島の阿南あたりに作ってくれるとありがたいんだけどナア。


科学の歴史を知らずに研究するってか?

もしそうなら、ほぼアマチュア研究者ということになりますナ。


いやはや、世も末ですナ。







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by kikidoblog2 | 2017-08-09 14:58 | 普通のサイエンス

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