仙台育英v大阪桐蔭、まさかの大逆転:だれも一塁手を責めてはならない!   

みなさん、こんにちは。

いやー、高校野球の夏の甲子園が非常に面白い試合が続き、見ていると、ここに書き込むことも忘れてしまう。

今日の第四試合の大阪桐蔭vs仙台育英の逆転さよならゲームはなんとも言えない、切ない試合だった。以下のものである。

9回裏仙台育英の攻撃。しかも2アウトランナーなし。

あとひとり、あとひとり、あとひとり。

そういう段階になった。

それが、ヒットのランナーが出て盗塁し、その後フォアボールで、ツーアウト1、2塁まで漕ぎ着ける。

そして、運命の打撃。

次の打者は、ショートへの平凡なゴロ。しかし、難無くショートがとって一塁手に投げて万事休す。

仙台育英の打者は何とか生きようとして、一塁に「ヘッドスライディング」。

間一髪そのヘッドスライディングも間に合わなかった。

試合終了。

だれもがそう思ったとき、

なんと一塁手がベースを踏み忘れて、一瞬だけヘッドスライディングが先んじた。

セーーーフ。
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一塁塁審がそう告げた。

ついに満塁。

背番号16番。いつもは補欠の選手が打撃に立つ。

センターオーバーの二塁打。

これで一気に2者がホームインして、2−1の逆転サヨナラ勝ち。

さよなら、さよなら、さよなら。
いや〜〜、甲子園野球って良いものですね。

とまあ、そんな感じの大試合だった。以下のものである。
[高校野球2017夏3回戦] 仙台育英サヨナラ!! VS 大阪桐蔭 9回裏ノーカット


いや〜〜、実に痛い。


しかし、だれもこの一塁手を責めることは出来ない。

この場面はいくつか面白いことがあるのでメモしておこう。

まず問題のシーンがこれだ。
タイミングは完全にアウト
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しかしまだ完全にベースを踏んでいない。
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そこであわてて踏み直すが、実は外側を踏んでしまい、ベースから離れてしまった。
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なぜこんなことが起こったのか?


ここにこのファーストの選手の日頃の訓練の賜物が垣間見える。

自分はベースを踏もうと思った。

すると、足が反応して、いつもやっている動作になり、外側(右側)に行った。


たぶん野球を知らないとあまりこの問題の面白さが理解できないだろう。


実は、ファーストの選手は普通、ベースの一番ホームベース側に足をおく。なぜなら、それが一番早くボールをキャッチできるからである。一番ベースの「右側」ではベースの長さの分だけ、捕球が遅れるためだ。

だから、ベースの一番手前に右足を触る形でおいていて、野手からボールが投げられて来たら、捕球動作になり、ボールをキャッチする時に、足の位置をしっかりベースにタッチするように動かす。少しでもはなれていれば、セーフになるからだ。

というわけで、この大阪桐蔭のファーストはいつもこういう動作を完璧に身につけていた。一流選手である証だ。

問題がここ。

実はこの選手、前の回にそうやって足を伸ばして捕球したら、そのベース上の足を仙台育英の選手に足を蹴られて負傷したのだ。

だから、おそらくこの選手は、足を蹴られないようにベースの向こう側に右足をおいて蹴られるのを避けていた。

ところが、足が離れていてベースを踏もうとした時についいつもの動作のスイッチが入り、頭でやろうとしていることと、体の反応が真逆になったのである。

つまり、意志では足を引かなければならないところが、足を出したのである。足が勝手に前に動いたのだ。

しかし、そこにはベースは無かった。

日頃のルーティーン通りに下半身が動いたが、最初のポジションが悪く、瞬時には反応動作できなかったのである。


さて、一方の仙台育英の選手も面白い問題が潜む。

もしこの打者が走り抜けようとしたら、最後の一歩で大きくジャンプするから、そのジャンプで空中にいる間に一塁手が自分のミスに気付いてベースタッチするだけの時間があったはずである。

だから、もし仙台育成の打者が走り抜けた方が早いと思って、イチローのように一塁を走り抜けたら、たぶんアウトになって試合終了。大阪桐蔭の勝ちだっただろう。

しかし、ヘッドスライディングをしたから、打者は一塁へ滑るように進んで行った。だから、かならずベースにタッチする。体を倒した分だけ、距離を得していた。

というわけで、ほんの一瞬だけ先にベースタッチできた。

というわけで、この実に傑作のプレーには、守備側と攻撃側のどちらにもこれがセーフになる伏線が張られていたのである。

前の回で大阪桐蔭のファーストが軸足を蹴られていたこと。

その結果、ベースの向こう側に右足を触れていたこと。

一方の仙台育英の打者の選手は、何が何でもスライディングしてセーフになろうとしたこと。

こういうものが重なって、これから何度も何度も語りぐさになりかねない歴史的逆転劇が発生したと考えられる。


仙台育英のキャッチャーがキーマン、ラッキーボーイだとは思ってみていたが、あの一塁手の足を蹴ったことが、こんな結果を導くとは。


いや〜〜、野球の神様は驚くべきことをしますナ。


ザ・青春。

俺はだれもこの一塁手を責めてはいけないと思う。


良い試合を見せてもらってありがとう。




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by kikidoblog2 | 2017-08-19 22:03 | サッカー&スポーツ

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