溝口憲治博士の「DNA工学」ついに出版!?:アマゾンに対抗する秘策とは!?
2016年 08月 18日
DNA Engineering
溝口憲治博士の「DNA工学」ついに完成!?:俺もちょこっと参加したんだが!?
みなさん、こんにちは。
さて、やっと我が方のDNA論文の載っているDNA Enigineeringの本が出版されたようだ。以下のものである。
DNA Engineering: Properties and Applications
August 15, 2016 by Pan Stanford
Reference - 366 Pages - 14 Color & 185 B/W Illustrations
ISBN 9789814669467 - CAT# N11428
この本の企画については、私は確か2013年頃に聞き、そしてブラジルワールドカップの始まる直前の2014年の初夏に原稿をお送りしたから、かれこれまる3年はかかったことになる。科学の本を出版するにはそのくらいかかるのが普通である。
ヒカルランドや徳間書店や月刊ムーなどの書いたらすぐに出るというような一般書とは大分趣が異なる。
私が他にも出してきた新潟のオンデマンド出版社の太陽書房からの科学関係の本でも、それぞれ翻訳には2〜3年もかかる。さすがに最近ではLaTex2e*に私が非常に習熟してきたから、タイプセットを作るまでには時間が短くなったが、科学の本を出すというのは実に骨の折れる作業なのである。
我慢、忍耐、勤勉、継続
こういう精神状態のない人間にはまず科学は無理ですナ。
かといって、それをしたからと言って金儲けに繋がることはない。
さて、今回この本がアメリカの出版社から出されるときに、ちょっとおもしろいことに気づいたから、それをメモしておこう。
つまり、この問題とは何か?
というと、
タイムラグ
の問題である。
つまり、このアメリカの科学出版社は自分の本を刊行する日時と、それがアマゾンなどのインターネット販売店が同じ本を刊行するまでに時間差があったということである。
DNA Engineering: Properties and Applications (英語) ハードカバー – 2016/9/19
1ヶ月以上
のタイムラグがあるのである。
最近ずっと気になっていたのは、ヒカルランドや日本国内の出版社から本が出ると、すぐにアマゾンから販売されるのだが、その時、新刊本がすぐに中古本扱いで定価の2〜3倍の値段で売り出される。
こういう現象がある。
また、すぐに一時的に「現在在庫ありません」の状態になる。
今の日本の出版業者の慣習によると、私自身が東京で出版した新書でも自分で自分の本をここ阿南で一番大きな書店で買えるようになるまで、早くて
半年
もかかるのである。下手をすれば、徳島市のそごうの紀伊国屋書店まで行ってやっと買えるということになる。
つまり、いまの日本の書籍流通制度のものとでは、都市部の大書店のない地方では、新刊書を手にとって見るまでに半年以上かかるわけである。
一方、アマゾンが嫌いなあるいはインターネット購買の嫌な人間が、地元の書店で注文したとしても、2週間くらいかかることになる。
アマゾンで注文したら2〜3日で手に入る。だから、地方書店はアマゾンに太刀打ち出来ない。
そんな状況下で、新刊書はアマゾンですぐに現在在庫なしの状態になる。にもかかわらず、新刊書が中古として定価の2〜3倍でアマゾンの中古販売社から出されるわけである。
そうなると、地方のだれかさんは多少高くても早く欲しければそういう高額中古販売を利用して買って読まざるをえない。
どうしてこういうようなことが起こるのかよくわからなかったのだが、アメリカの出版社はその点非常に頭が良かった。
アマゾンなどのインターネット書店には一ヶ月以上販売を禁止するわけだ。
つまり、新刊本の初動操作を防止しているわけですナ。
というわけで、アマゾンを潰すための実に簡単な方法は、
新刊書はアマゾンには数ヶ月提供しない
という方法であった。十分自分の会社で儲けてから、やっとアマゾンなどのネット書店に提供する。これだ。
すべての出版社がこれをやれば、アマゾンは潰れるナ。
いやはや、さすがにアメリカの出版社は練れている。
いやはや、世も末ですナ。

by kikidoblog2 | 2016-08-18 14:11 | 個人メモ