人気ブログランキング | 話題のタグを見る

国立遺伝学研究所「無理矢理、渡来弥生人と縄文人の混血を主張!?」   

みなさん、こんにちは。

2年ほど前に私は日本人のルーツに関してこんなものをメモしておいた。
「旅する遺伝子」のように「旅した日本人」:大和民族にはヨセフとアセナテ(イシス)の遺伝子があるのか?


一方、近くて実は遠い民族である韓国人朝鮮人のルーツについてはこんなものをメモしておいた。
長浜浩明「韓国人はどこから来たか?」:「檀君神話」は「檀君実話」だった!


人類の起源については、最初は女性ルーツが分かるミトコンドリア遺伝子で研究され、その後今度は男性ルーツが分かるY遺伝子で研究されて来た。

そして今回さらに核遺伝子の全解読を目指す研究が行われたというわけである。

その結果がこれだという。
DNA解析で見る日本人のルーツ
国立遺伝学研究所「無理矢理、渡来弥生人と縄文人の混血を主張!?」_a0348309_1756433.png

国立遺伝学研究所「無理矢理、渡来弥生人と縄文人の混血を主張!?」_a0348309_1803945.png

国立遺伝学研究所「無理矢理、渡来弥生人と縄文人の混血を主張!?」_a0348309_1804552.png

国立遺伝学研究所「無理矢理、渡来弥生人と縄文人の混血を主張!?」_a0348309_1805134.png

国立遺伝学研究所「無理矢理、渡来弥生人と縄文人の混血を主張!?」_a0348309_181165.png


とまあ、韓流反日NHKのニュース番組だから、韓国よりになるのは明らかだが、さすがにこの弥生人Oが日本列島にやってきて、縄文人Dと混血したという結論はいただけない。

それに即座に噛み付いたお方が、明治天皇の玄孫のこの方。

歴史教科書も覆る!日本人のルーツ、中国韓国と全然ちがーう!と、DNA的にも判明!|竹田恒泰チャンネル


「神澤英明っていうのはバカですか」

と即座に反論したわけですナ。

結論から言うと、武田恒泰さんが100%正しい。

まあ、DNA解析をしているからといって、そういう研究を行っている生物学者がDNAのことをよくわかっているとは限らない。

そこで、まずこんなことから、

はたしてDとOの違いはDNAの中でどういうふうに違うのか?

たぶん、これをよく理解している人間はあまりないのではなかろうか?


結論から言うと、
O⊃D
なのである。

この番組でも出たが、よくこんな図があるだろう。
系統図
国立遺伝学研究所「無理矢理、渡来弥生人と縄文人の混血を主張!?」_a0348309_189343.png


これが系統図で、遺伝子配列をハウスドルフ空間で配列して、その中の距離で計ったものが、最初のこういう図である。
国立遺伝学研究所「無理矢理、渡来弥生人と縄文人の混血を主張!?」_a0348309_1803945.png


これから、適当に複雑さの度合いを入れて順序をつけたものが、系統図である。

この場合、リンク解析はトポロジーしか分からない。つまり、距離だけしかわからないから、どれが一番古いかどうかはまったく分からない。

そこで、リーキー流の人類アフリカ起源説を物差しにして、アフリカ発を一番古いものだという時間の尺度を入れて並べるのである。

だから、仮に人類はイルカ起源説をとったリチャード・バックミンスター・フラーのように別の座標をとれば、当然一番古いものが変わるのである。

さてそこで、仮にアフリカ起源説を正しいと仮定して考えてみた場合、縄文系としたDはかなり最初に位置することになる。

この意味は、DNAというのは2本の鎖だから、その鎖の1次元配列の中に遺伝子が並んでいる。

今問題にしているY遺伝子のハプロタイプを見た場合、出発点の起点から読んで行って、最初の遺伝子が並ぶ位置がAとすれば、そのAと一番近い違いが1個だけ見つかったものがB、さらにそのBから次に一番近いところに違いが見つかったものがC。それからさらに一番近い場所に違いがあるものがDというように名付けるわけである。

ここに、多くの人が誤解する場所がある。

つまり、A以外のどの遺伝子にもAを定義した遺伝子配列が含まれているというわけだ。

だから、ずっと下流の違いであるOのハプロタイプには、ずっと上流にDの遺伝子を含んでいるわけだ。

この事実をあまり分子生物学を理解していない研究者がデータ解析する時に良く間違えるのである。

あたかも、ハプロタイプのAやDとOはまったく違う遺伝子であるかのように錯覚するわけだ。

その結果、Oが渡来人で、Dが先住民というふうに好き勝手に解釈することになる。まさに今回の国立遺伝学研究所の研究者たちはこの間違いを主張したわけですナ。

Dの方が古いというのは、新しいタイプのOの中のずっと上流にそれが含まれているという意味なのである。

だから、簡単に言えば、Oタイプは別人種というような意味ではなく、Dのずっと子孫にあたるというように解釈しなくてはならないのである。

さもなくば系統図の概念が成り立たない。


こう理解しないから、今回のように、新しい人種Oが古い人種のDの日本列島へ渡来した。だから渡来人だというような単細胞の結論を導き出すわけである。

ましてや考古学だから、その時代の地形や化石情報も含めなければならない。

1万6000年前〜3000年前までを縄文時代と呼んでいるわけだから、1万年前には大陸と日本列島が陸続きだった可能性や、海面がずっと下降した氷河期の時代だった可能性を考えなければならないのである。

こういう常識を取り入れたら、先にアフリカ大陸から来たDの縄文人がアジア全般に広がっていたが、その後どんどん分化したさまざまな人種、なかでもOのタイプの人種によって、先住民であったDが駆逐されて、最終的には今現存するチベットやインドの一部、そして日本列島にだけ残されたというふうに考えなければならないわけである。

Dが日本人特有という仮説は誤解を呼ぶわけだ。


というようなわけで、ほんと遺伝学研究所も相当にレベル低下が起こったようだ。本当に日本人研究者なんだろうか?

もう一度最初から分子生物学をちゃんと勉強し直した方が良くはないか?

もうちょっと全部をしっかりつじつまを合わせてから結論を導かないと、スタップ細胞の小保方晴子のような扱いをされかねないだろうヨ。


いやはや、世も末ですナ。



国立遺伝学研究所「無理矢理、渡来弥生人と縄文人の混血を主張!?」_e0171614_11282166.gif

by kikidoblog2 | 2016-09-28 18:35 | マスゴミ・ダマスゴミ

<< 本庶佑博士「PD-1」でノーベ... ハワイでAIと遊んだ日々:アッ... >>