鹿島アントラーズの「幻の世界一」!?:サッカー史上最高の試合!?
2016年 12月 20日
柴崎岳ー君こそ真のMVPだ!
みなさん、こんにちは。
日曜日の鹿島vsレアル・マドリードの決勝戦は実に興味深かった。かつ面白かった。白人が想定外のピンチに襲われた時に必ず出る仕草や行動パターンが如実に出てきていたから面白い。
レアルの選手たちは、基本的には、中盤のクロアチア人のモドリッチとドイツ人のクロース以外、すべてかつて信長秀吉の時代に「南蛮人」と呼ばれた西洋人およびそのアフリカ人奴隷との混血の中南米の選手たちである。中盤のクロアチアのモドリッチとドイツのクロースは、「紅毛人」と呼ばれた方である。
近代風に言えば、北欧系とラテン系である。事実、近年の分子生物学の遺伝子研究により、ハプロタイプではR1a, R1bという違いであることがわかっている。
人類の「Y染色体」ハプログループ分布と「シッチンの人類創世説」に矛盾があるか?
気質としては、冷静沈着でクールな北欧系(アングロサクソン)と興奮して熱くなるラテン系(スペイン系)の違いである。
まさにこの違いが如実に現れていたから面白いわけですナ。
今回の鹿島vsレアル・マドリードは私が生きている間でもう二度と対戦するという可能性はことごとくゼロに近い。それほど希少価値の高い試合である。
なぜなら鹿島は国内3位から国内決勝戦の浦和戦に勝つまで、必勝パターンを作り上げて、勝ち上がった。
そしてたまたま今回トヨタカップの伝統のおかげで、日本開催となり、最後の日本開催試合になる予定のための開催国枠でかろうじて鹿島が出場を果たした。
さらに今回の2016年クラブ杯でも、初戦NZのオークランド、準々決勝南アのサンダウンズ、準決勝南米のアトレティコナショナル、そして決勝のレアル・マドリードと勝ち上がってきた。
こういう奇跡的な快進撃というものは、おそらく鹿島アントラーズでもこの年代、今年とこの今の時期をおいて実現できないだろうはずだからである。ちょうどチームとしてのすべてがうまく噛み合ってこういう歴史的快挙がなされたに違いないのである。
金崎、土居、柴崎、小笠原、永木、山本、昌子、赤崎、遠藤、西、曽ヶ端、植田、そして石井監督等のすべてのコンディションや環境などが今年に凝縮されたのである。
両チーム先発メンバー
おそらくこういうめぐり合わせは二度とないだろう。なぜなら、今回活躍した柴崎選手や金崎選手や昌子選手はおそらくスペインに行くだろうし、もう今後二度とこのチームで戦えることはないかもしれないからである。
実際、クラブW杯は若手の登竜門、売り手市場なのである。
そんなわけで、今回の歴史的な戦いは語り尽くされてしかるべきなのである。
普通、他国のテレビ番組では、こういう歴史的な対戦が行われる場合、24時間サッカー番組(中東アルジャジーラ)とかサッカー専門番組が行われるようである。専門家や元選手が出てきて、試合をみんなで分析して語り明かし、今後の糧にするのである。
が、どういうわけか、わが国では素人芸人(コメディアン)やよしもと芸人(やべっちFC)や成りすまし芸人(ジャニーズ)やにわかタレント(女子アナ)に独占され、専門家の間でこういう試合を分析するというようなものがない。実に残念ですナ。
そういうわけで、ここでメモしておこう。
(あ)試合のレビュー
試合についてはすでにいろいろなものがある。
鹿島アントラーズ VS レアル・マドリード 2-4 ゴールハイライト 決勝 (FIFAクラブワールドカップ) 日本 2016/12/18
【全ゴールハイライト】鹿島アントラーズ 2-4 レアル・マドリー ● クラブW杯 決勝 ● 2016/12/18
【全ゴールハイライト】鹿島アントラーズ 2-4 レアル・マドリー ● クラブW杯 決勝 ● 2016 HD
(い)得点シーン
さて、得点シーンは以下のようなものである。
前半
レアル1点目モドリッチのシュートのこぼれ球をベンゼマがごっつぁんゴール
鹿島1点目柴崎の胸トラップからの左足シュート
後半
鹿島2点目柴崎の4人かわしての左足シュート
レアル2点目CロナウドのPK
延長
前半
レアル3点目ベンゼマからの縦パスをロナウドがもらってシュート
レアル4点目クロースのシュートをロナウドがトラップしてシュート
後半
2点リードのレアルが順当にパス回しして時間を潰して終了
(う)「レアルの笛」
さて、すでに誰にも明らかだったように、今回のアフリカのザンビアから選ばれた主審の不可解でアンフェアな笛の数々があった。
ロナウド1点目のPK。これは自分で倒れたものだったから、本来はシミュレーションになるはずのものだった。むしろ、態勢を崩して倒れたロナウドに足掛けられて転ばされたのは鹿島の選手の方である。これが逆にミスジャッジ。これである。
このPKはない。
もう一つは、レアルがリードされてから悪質になったセルジオラモスが再三再四金崎の足を後ろから激しく削りまくっていたのだが、それでイエローカードを一枚もらっていたのだが、その中でも完全に交わされて突破された時に金崎を後ろから手で引っ張って倒した時にザンビアの黒人審判がイエローカードに手をかけてだそうとした時、途中で二枚目だと気づいて引っ込めて事なきを得たというシーンである。
レアルに気を使いセルヒオ・ラモスに2枚目のイエローを出さない主審 Sergio Ramos diserves a second yellow card in this action.
なんでこんな貧乏国の第三世界のレフェリーを大事な世界大会の主審に選んだんでしょうナア???
こういう時に言葉が大事なんですナ。日本語でイエローと叫んでいるだけじゃ駄目。少なくとも英語、あるいはフランス語かスペイン語で主審にしゃべらないと。スペインやフランスの植民地の子孫なんだからスペイン語やフランス語圏で、宗主国の方の言いなりになりやすい上、最初からレアルに勝ってもらいたいという要請があるわけだから、ますますもってこういう結果に終わるのである。
ここが我々日本人とはだいぶ気質が違うのである。
「歴史にもしもはない」が、この試合を来賓席で通訳の樋渡群さんと見ていた日本代表のハリルホジッチ監督も憤慨し激怒していたというように、明らかにこれは意図的なミスジャッジだった。韓国の笛、あるいは、中東の笛に匹敵するレアルの笛となった。
おそらくこの場面が欧州のサッカーシーンでは「もっとも肝が冷えた場面」だったのではなかろうか?
もしここで、セルジオラモスが二枚目のイエローカードでレッドカード退場になったとしたら、結果として、フリーになった金崎か遠藤、あるいは、柴崎がハットトリックを達成できたかもしれないし、逆にCロナウドのレアル2点目のPKはない。
というわけで、ここでセルジオラモスの退場は、まさに鹿島の勝利に優勝にもっとも繋がった一瞬だったといえるだろう。
こういう時に近くにいた柴崎は頭がいいから二枚目だと覚えていて、二枚目と言わないほうが良かったに違いない。むしろ、イエロー、イエローを騒いで、イエローを一度出させておいて、後で二枚目だったというように引っ込みがつかない形にすべきだっただろう。我が国内のように二枚目というと、怒って二枚目をどんどん出すという日本人レフェリーと海外のレフェリーは違うのである。
わが国のサッカー選手には審判に対する態度も審判をも罠に掛けるマリーシア(ずる賢さ)が必要なのである。柴崎の次にすぐに同じ色の顔をしたレアルのマルセロが来て審判に必死で免罪を乞うていたわけだ。「あとでおごるからさ」とか「セルジオラモスの面目を考えてくれ」とか、かつてのレアルのフィーゴのようなピッチ内交渉をしていたかもしれないわけである。あるいは「ないない。あれはない。ジャップのシミュレーションだよ」なんて言っていたかもな。
この部分の真実を知りたいものである。
(え)もしビデオ判定していれば?→鹿島が2−0で優勝だった!
また南米戦では、ビデオ判定が出たのに、ここではまったくビデオ判定がなかった。ここも大変不可解である。この試合に限っては一切ビデオ判定が出なかった。これもレアルの笛だったのだろう。
ベンゼマの1点目のオフサイド判定。Cロナウドの逆ファールのPK。見れば明らかになったはずである。
もし本当に全部ビデオ判定していたら、レアルの得点は0である。つまり、この試合でもし審判が忠実にルール通りの判定をしていたら、鹿島は2−0から3−1で優勝したはずである。
(お)もし遠藤がボレーを叩きつけていれば?
それでもなんと言ってももっとも視聴率の高かった場面は、後半最後の鹿島の怒涛の攻めであった。
後半最後の44分の金崎がCロナウドと同じような抜け出しでキーパーと一対一になった場面で、キーパーにセーブされたところ。
ロスタイムの鹿島の遠藤のシュートの場面である。もしこれを枠内に叩きつけていれば、すべての歴史が変わっただろう。
まあ、こういうのを決めるか決めないかの違いが最後の最後の差になるわけだ。これで決めていれば、鹿島が本当に歴史を変えた。
結果、セルジオラモスは帰国後に射殺、ジダン解任というような物騒な事態に発展したかもしれないわけである。それほど重要な局面だった。
遠藤が日本の歴史を、世界の歴史を変え、かつてフィリピンを占領し、フィリピンにスペインのアジア太平洋艦隊の拠点を置いた、スペイン帝国の持つ無敵艦隊スペイン海軍に対して、日本の豊臣秀吉が「日本に朝貢せよ、さもなくば滅ぼすぞ」という返事を返したという戦国時代の歴史に匹敵するサッカーの歴史になったに違いない。
まあ、いずれにせよ、「レアルの笛」はひどすぎた。
(か)サッカーの技術としては
この試合はサッカーの技術としては、やはり決定機に確実に決めるロナウドやベンゼマと決定機に確実に決められない金崎と遠藤の差が出てしまった。
同じような飛び出し、同じようにボールを受けているようで、やはり細かく見るとまったく違いっているのである。そういうものが分かって非常に良かったのではないだろうか。ぜひ若い選手たちはこの部分を研究し、自分もそういう高等技術を身につけて欲しい。
ロナウドのボールの受け方は前の試合のベンゼマの受け方と同じであった。右足でシュートする場合には、パスの出しての右から左へパスコースを過ぎりながら左足でトラップした瞬間に右足でシュートできる形に一瞬で持っていく技術である。ベンゼマもロナウドもこれが完璧だった。いつでも同じことを同じようにやっていた。
この時、右側の鹿島の選手が前に走って裏でセンタリングを待つのではなく、ロナウドのように瞬時に止まって、相手DFがちょっと前に行くのを見てフリーになれば、金崎はパスできた。しかし、そのまま裏のセンタリングを狙うから、結局金崎はシュートしか行けなかった。結果的にはそのシュートがキーパーの腕で跳ね返ってセンタリングのようになったが、裏を狙ったためにその跳ね返りを狙うことができなかった。
メッシもそうだが、ロナウドは確実にここでフリーの位置取りをしていたのである。つまり、一瞬走るのをやめて楽にフリーになる。
延長1点目
ベンゼマの右前から左肩越しで見る
トップスピードに入る
抜けたボールをダイレクトで左足のシュートに持ち込む
シュート態勢に入る
左足でシュート
(植田のラインがズレていたところをロナウドに狙われた。いいFWは必ず相手DFの安牌、弱いやつを狙う。植田はライン取りが遅く、バテバテだったために最後にそこを狙われたのである。失点のすべての原因は植田にあった。昌子に厳密に合わせていれば楽に失点は防げた。敗因は植田。)
延長2点目
左足でシュートを一瞬でトラップ
次の瞬間に前に細かく3歩で突破
左足でGKの頭上にインステップシュート
この最後のシュートするまでの時間が金崎よりはるかに短い。つまり、シュートのスイングがはるかにスムースで速いのである。これはバックスイングのタメからそのまま力を抜いてダウンスイングし、インパクトの瞬間だけ最大の力を発揮し、フォロースルーを正確に枠内に行くように取っているからである。野球の打者がホームランを打つ時の打撃フォームのような力の入れ具合を一瞬のシュートで行っているからできることである。若い選手はこれを身につけるべきである。全身のバネで体全体を使って伸びやかに力まずにフォームだけにこだわってシュートするというやり方である。
実際、ロナウドの上半身の動きはまったく変わらず、スキーの選手がスラロームするときのように上半身はまったく固定されている。動いているのは下半身だけである。ここで少しでも上半身がぶれたらシュートは枠を外れただろう。
方や、最後の金崎のシュートはシュートまでにいくスピードが遅く、GKが芝に横にセーブにでる下をボールが抜けることができなかったし、遠藤のボレーは完全に上半身も下半身もぶれてしまって、ボールの下を蹴って叩きつけることができなかった。要するにボレーまでの準備のスピードが遅かったのである。
(き)監督の采配に関して
最後に、やはり石井監督の采配も問題があったと言えるだろう。それは、「歴史にもしもはない」から、単純な比較やもしもという仮定の話はできないが、今回試合前の前日談話では、石井監督はこれまで通り、同じやり方で戦うと言っていた。
つまり、これまでの戦い方とは、最初に赤崎と土居の2トップおよび遠藤で前半を戦い相手を疲れさせ、相手が疲れた後半に金崎と鈴木を投入するという必勝パターンであった。
ところが、フタを開けると、金崎夢生を先発起用した。さらに、後半に小笠原の代わりに外人のファブリシオ、またこれまで一度も出場しなかった伊藤を投入した。
これが今まで通りの戦い方と言えるのか?
こういう問題がある。
ここでは何度もメモしているが、日本人監督は非常にしばしばこういう采配を行う傾向がある。監督自身が一番平常心でなければならないが、選手たちより監督コーチの方が相手を意識しすぎて平常心でなくなるという傾向があるのである。
おそらく、石井監督はレアルが非常に強いということ、および、一方的に引くのではなく、最初から打ち合いをしようと考えた。もちろん、外部からマスゴミを通じて解説者や元ジェーリーガーや専門家たちのそういう意見が頻繁に耳に聞こえるから、ついついこれまでとは方針を変えたのだろう。
「歴史にもしもはない」というのは、それでも鹿島は優勝しそうだった。だから、今回のこの采配が悪いとは限らなかったという可能性もあるが、しかしいつも通りの戦いをしていたら、本当にこれまでと同じような展開で勝利したかもしれないし、またそれでも負けたかもしれないし、そのやり直しはできないということなのである。
だから、サッカー(や戦争)などの戦いでは歴史を振り返っていろんな角度からみんなで議論して、本当ならこういう場合はどうすべきだったかということを研究しなければならないのである。
今回は、これまで通りの専守防衛、後半にかける作戦と、最初から真っ向勝負の作戦のいずれで出るべきだったかという選択の問題である。私個人は、まったくこれまで通りでやってほしかったと思う。前日までそう言っていたのだからそれを貫いてほしかった。しかし一夜明けたら全く違った戦略に変わったのである。相当に石井監督は迷ったに違いない。
さらに、後半の投入計画もいつもは後半に金崎と最後の最後に鈴木を入れる戦術が、後半にファブリシオを入れる戦術に変えた。ここにも議論の余地がある。
これまで100%日本人で戦ってここまで来たと言っていたが、決勝に限ってファブリシオを入れ、初出場の伊藤を入れた。これは明らかに平常心を失った証拠だろう。
ファブリシオはなかった。
というのは、こういう場合、南米系の選手は常に欧米でプレーして自分の貧しい家族に楽をさせたいというような日本人からすれば邪念や雑念が入る。それで、試合に冷静に勝つことより、試合は二の次、自分が目立つことだけをするようになるという特徴があるからである。
実際、ファブリシオのプレーは典型的なスタンドプレーを行っただけだった。自分がもらったらロングシュート、仲間がいてもパス出さないでシュートしてミス。この繰り返しになった。また伊藤はほとんど何もできなかった。結局、後半の金崎と鈴木の悪童コンビの脅威が生かされなかった。鈴木はファブリシオからボールを回してもらえずほとんど何もできずにむしろシュートするはずの選手がパスを出す方に周り、ゴールの遠い位置でシュートしかできなかった。
こうしてみると、石井監督もいつも日本人監督がやるように(もっともハリルホジッチでもやるが)が平常心を失い、相手を意識しすぎて(=相手をリスペクトしすぎてともいう)、最初から金崎を入れ、後半レアルの足が止まるという現象を過小評価した結果、延長線で逆に鹿島の足が止まり、逆転負けを喫したということだろう。俺はそう結論する。
どんな場合にも自分たちのサッカーや戦術を貫くことができないと、なかなか優勝は難しい。これが本来の意味の「自分たちのサッカー」という意味であって、これは決して本田や長友のいう「僕達のサッカー」とはまったく意味も概念も異なるのである。
いずれにせよ、勝った方のレアル・マドリードは「勝てば官軍」の方だろうが、それでも、わが国にはこういう時「負けるが勝ち」ということわざがある。一応のそれまでの歴史上の相手の面子や対面もあるから、ここではインチキでも負けを認めるが、第三者の目からすれば、鹿島の方に分があったことや、真の勝利者は鹿島であったことなどは、誰の眼にも明らかだった。
サッカーは強いチームがかならず勝つものではなく、勝ったチームが強いのだ
という格言がある。まさに鹿島は実際には勝利したはずだから、今回は鹿島の幻の優勝、鹿島の幻の世界一だったのではなかろうか?
いずれにせよ、欧州サッカーも支那朝鮮サッカーと同じニオイがするようですナ。
いやはや、世も末ですナ。
それにしても日本男子サッカーに夢を見せてくれた鹿島アントラーズは素晴らしい。いい試合をありがとう。我が家も奥さんと鹿島の得点のたびにハイタッチしながら絶叫して見ていましたヨ。
アントラーズの皆さん、準優勝おめでとうございます!胸を張って生きてくださいヨ。
日本の誇り、鹿島アントラーズ!真の優勝者は君たちだった!

by kikidoblog2 | 2016-12-20 11:08 | サッカー&スポーツ