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超親日国の台湾の少数民族:なぜこんなに種類が多いのだろうか?ビビアンスーは何族?   

みなさん、こんにちは。

私が1986年にアメリカのユタ大学に留学した時、そのユタ大学にはインターナショナル・スチューデント・アソシエーションというものがあり、そこが新入生のためのチュートリアルおよび親睦会をかねて、ユタの山岳地帯を案内してくれた。

その時、アジア系というと、本土からの支那人(=中国人)、香港からの支那人、台湾からの支那人、そして我々日本人(Japanese)だった。

特にそうした学校行事に参加したのは台湾からの支那人、すなわち台湾人(Taiwanese)で、若干の香港人(Honkonese)だけで、本土からの支那人=漢人(Chinese)はまったく参加しなかった。

しかし、後に知ったところでは、やはり一番桁違いに多かったのは、本土からの支那人と、1997年に本土で復帰されてしまう香港からの留学生だった。

一方、当時それに参加した日本人学生といえば、私と交換留学生の若い女子学生だけだった。

ところで、西洋人がなぜ我々オリエンタル(=東洋人)のアジア系、すなわちモンゴロイド系の人種にたいして、〜〜neseとつけるかというと、やはりそれはそういう音の響きで、アジア人の顔かたちや皮膚の色を印象づけているかららしい。

もし国籍上は日本人だが、顔かたちが白人で話す言葉も西洋語というような、いわゆる白人ハーフの場合には、西洋人は、金髪碧眼の英米系なら、Japanish、黒髪のラテン系ならJapanaとか、そんな感じで音から顔かたちの印象を音に込めるらしい。

まあ、要するに、ある意味、音で英語の用法上差別されているわけである。まあ、区別なのかもしれないが。


さて、中でも台湾からの留学生はやたらと私に話しかけて来た。こっちは、まったく中国語=支那語が解らないし、まだつたない英語で、ヒアリングがまったくダメだった時期で、お互いに好奇心はあるのだが、意思疎通が全然ダメだったという印象を記憶している。

とにかく彼ら台湾の留学生が日本人の私に親切にしてくれるのだが、まったく意思疎通ができない。

おまけに寮生活に入ると、私のルームメイトは台湾人留学生だった。すっかり名前を忘れたが、好青年だった。工学部の電子専攻だったから、たぶん今頃は台湾のハイテク企業のお偉方になっているのかもしれないですナ。

さて、そんな台湾だが、このように昔はともかく、戦後世代の我々にとっては、ジュディオング、欧陽菲菲、テレサテン、ビビアンスー、インリン・オブ・ジョイトイとか、そんな程度だろうか?

ましてやいくら昔我が国が台湾を統治して発展させたといってもそれは戦前の話で、しかも遠い国の話だから知りようがない。また学校の歴史や世界史でも教えないからまったく知らずに育ったわけである。


最近では、蓮舫のおかげで、逆に台湾がやたらと身近になってしまった。

つい最近では、台湾の日本統治下の甲子園野球の実在のストーリーを描いた「KANO」



で有名になったくらいである。

この中で、日本人のマスコミが、台湾人の野球チームを皮肉る場面で、


「きみたちの野球は、漢人、蕃人、日本人の混成チーム?」
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とあったり、

「野蛮な高砂族は日本語を理解できるの? に・ほ・ん・ご!」
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とあったりする。


私自身、1986年当時は、台湾人というと漢人であるところの支那人だけかと思っていたが、上のKANOによると、どうやらそれはまったく違って、上のKANOにも出てくるように、台湾人は、漢人、蕃人、高砂族と3種類で構成されるのかと考えるようになった。


というわけで、前置きが大分長くなってしまったが、最近県立図書館から台湾のことを書いている本をいくつかみつけて取り寄せたわけだ。

そんな中にこんな本があった。
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この本をつらつらながめると、1895年から1945年の終戦時までの間に我が国がどれだけ台湾を支援し開拓し開発したかが写真でわかるようになっている。

台湾の沿岸部、台湾の東西南北、台湾の山岳地帯、台湾の周辺の孤島などなど。

たったの50年でどれほど近代化したか?

そういうものが歴史写真により手にとりとるように解る。


ところで、この本のページをめくると、それぞれのページはその地方とその発展開発が解る仕組みになっているのだが、そのところどころにその地方に住んでいた先住民の名前があった。

いくつか拾ってみると、だいたいこんな感じの先住民である。

台北のケタガラン族
烏来のアタヤル族(タイヤル族)
新竹のタオカス族
蘭陽平野のクヴァラン族(カラバン族)
大肚台地の西麓のパポラ族
新高山のブヌン族
埔里のパゼッペ族
霧社のセデック族
日月潭のサオ族
嘉義のホアニャ族
新化のシラヤ族
屏東のマカタオ族
花蓮港のアミ族
太魯閣峡谷のトゥルク族(タロコ族)
台東のプユマ族
台東のパイワン族
紅頭しょのタオ族

これらの他に支那から来た漢人というのが、

明の時代の漢人、清朝時代の漢人、広東人とよばれる客家人

などだという。これらがいわゆる支那人系の台湾人である。一番人口が多い。


いやはや、あの狭い台湾のどれだけ多くの民族が分生していたのだろうか?


というわけで、台湾の原住民をwikiで調べると、実はもっと多かった。

台湾原住民
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政府認定16民族と人口[編集]
各部族の人口(2016年(民国105年)6月)、総計:549,679人[5]。

アミ族(阿美族、アミス族とも、大部分は自称を流用して「パンツァハ族」とも呼ばれる) 204,614人

アミ族
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パイワン族(排湾族)98,243人
タイヤル族(泰雅族、アタヤル族とも) 87,601人

タイヤル族
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タロコ族(太魯閣族、トゥルク族とも、アタヤル族に含められることもあったセデック族の一支) 30,603人
ブヌン族(布農族) 57,086人
プユマ族(卑南族) 13,716人
ルカイ族(魯凱族) 13,041人
ツォウ族(鄒族) 6,617人
ツォウ族
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サイシャット族(賽夏族) 6,507人
タオ族(達悟族、雅美族〈ヤミ族〉とも) 4,505人
クバラン族(噶瑪蘭族)(カヴァラン族) 1,426人
サオ族(邵族) 773人
サオ族
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サキザヤ族(撒奇莱雅族) 863人
セデック族(賽徳克族) 9,538人
カナカナブ族(卡那卡那富族) 284人
サアロア族(拉阿魯哇族) 341人
申告なし 13,921人

一方、政府から未だに「原住民族」として承認されていない、「平埔族」と総称される先住民族は以下の諸民族である。
ケタガラン族(凱達格蘭族)
クーロン族(ケタガランの一支、亀崙族)
バサイ族(ケタガランの一支、馬賽族)
トルビアワン族(ケタガランの一支、哆囉美遠族)
タオカス族(道卡斯族)
パゼッヘ族(拍宰海族)
パポラ族(拍暴拉族)
バブザ族(巴布薩族)
ホアンヤ族(和安雅族)
アリクン族(ホアンヤの一支、阿立昆族)
ロア族(ホアンヤの一支、羅亞族)
シラヤ族(西拉雅族)
マカタオ族(シラヤの一支とも、馬卡道族)

これに加えて、現在「原住民族」として認定されている
サオ族
クバラン族
も歴史的には平埔族に分類されていた。


いや〜〜、なんて数が多いんだ?

これって、まさにノアの方舟状態である。

フィリピンに近いし、日本列島にも近いし、支那大陸にも近いし、マレー半島にも近い。

やはり、かつてバックミンスター・フラーが主張したように、人類発祥は東南アジアの島々でイルカから枝分かれしたのかも知れないですナ。

あまりに狭い地域に多数の部族が存在するわけである。


台湾の先住民のことを高砂族ってどうしてつけたのかは知らないが、天孫降臨の高砂に思いを馳せたのだろうか?

超古代のムー大陸が海に沈没し、大洪水で生き残るには、高い山のある、日本とか台湾とか、そういう場所しかあり得なかった。そしてそのまま住み着いてしまった。

そんな妄想を起こさせる。

それほどまでに台湾の先住民は多種多様なのである。



いやはや、熱烈なる親日国の台湾、こんなに少数民族がいたとは。

はたして少数民族も親日族なのか?


いやはや、世も末ですナ。





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by kikidoblog2 | 2017-07-27 10:25 | 台湾・親日

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