ロシアW杯番外編:「柴崎と共に去りぬ」→「西野の夏は柴崎交代とともに終わった!」
2018年 07月 03日
日本の諺「立つ鳥 跡を濁さず!」
【日本が真の勝者だ!】敗戦直後、日本代表がロッカーに残したメッセージに世界が感動へ
みなさん、こんにちは。
まあ、俺の予想通り、敗戦後の西野朗のコメントは、敗戦の理由を「選手のせいにした」ようですナ。これである。
西野監督「あそこまで覆されるとは」/会見1
西野朗監督が会見を行った。
-W杯の戦いが終わった。2-3という結果を受け、ピッチで何を思われたか
西野監督
「善戦することだけではなくて、勝ちきらなければいけない。勝ちきりたい。ある程度、今のチーム力であれば、かなりベルギーには抵抗できるんではないかと。戦前、いろんなプランの中で先行する、最高の流れを自分たちでつかんだ。最後こういう形になるゲームの組み立ては考えていませんでした。2-0になってメンバーをそのまま、3-0にというチャンスもありました。ある程度、ボールもゲームもコントロールする時間帯が直後にもありましたし。ただ、そこでベルギーが本気になってしまった。ミーティングでも本気のベルギーを引き出さなくてはいけないと話していた。最後の30分は、本気のベルギーに対抗できなかった。最後、勝ちきるプランはしていましたが、あそこまで覆されるとは思ってもいなかったので、W杯なのかなと思いましたし、ベルギーの強さを、っていう気持ちだったですかね。終わった瞬間。」
-延長は
西野監督
「FKもCKもありましたし。延長も考えていました。スーパーカウンターを受けるとは、選手たちも予測はできなかったでしょうし。紙一重なところにある勝負どころなのかなと思います。持久的にはボールもともなって動ける延長も想像できたので。決められなくても延長勝負という思いは持っていました。」
-短期間で、選手たちはこういう戦いをみせてくれた。選手にはどういう声をかけたのか
西野監督
「いや、まあ、すぐシャワー浴びろって。ぼう然と裸のままいたので。そういう声掛けが、まず。ホテルに帰ってから声掛けはしたいなと思います。」
西野監督「やはり力が足りないなと」/会見2
-選手のパフォーマンス、結果は
西野監督
「結果については残念のひと言。追い詰めましたけど、やはり勝ちきれない。わずかであって、わずかでないのかもしれない。ゲームの中で、わずかだと感じていました。采配によるものなのか、本気にさせたベルギーに及ばなかったのか。選手は今シリーズ、前向きで、対ベルギーに対しても自信を持っている選手がいたので、選手は100%以上、戦ってくれた、パフォーマンスを出してくれた。されど、そのわずかというところは、これからサッカー界でまた埋め直さなければいけないと思います。」
-番狂わせが多い。2-0から逆転されることもあまりなかった。点を取られて、どう思ったか
西野監督
「スコアを決められた時にどういう気持ちだったかということは(苦笑い)…。ゲームに対するコントロールが自分としてどうか問いたい。2-0というアドバンテージをもらってひっくり返されている。選手たちの非ではなく、ベンチワーク。私の、自分に対する采配に問うところであります。W杯、トーナメントに対しては、選手が非常に4年前のブラジル大会でベスト16に入れなかった思い、全員が、あのコロンビアに負けたあの瞬間の思いというのは計り知れないです。そこから4年積み上げてきた選手たち、日本代表チームの今大会に対する思いというのは、まして、初戦がコロンビア。何とかリベンジという思いを強く感じましたし。今日に関しては8年間にペナルティで落とした過去がありますし、何としてでもという思いがチームにありましたし。GSの突破の仕方、今日の試合に関しましては、突破した後のチーム力を万全にする中で戦いたかった。過去2回とは違う感覚で臨ませたかった。そういうチームの、大会に対してのプランはしっかり取れた中で、戦っていました。やはり力が足りないなと。4年後、今日をもって、託したいなと。」
まあ、このコメントを見る限りでは、これが現在の日本人の監督コーチの限界ですナ。
試合を見た限りでは、日本は連続で2点とったあと、完全にベルギーはどうしていいかわからない状態だった。
そこで確かに3−0に行くチャンスはあった。しかし決めきれなかった。
しかし、それからずっと3点目を狙い続けるのではなく、すこしペースダウンして今度は時間つぶしをしながら、相手の様子をみるとか、試合のペースチェンジが必要だったと思う。
こうして膠着状態になりかけた時、相手はやむにやまれず長身の選手を入れてパワープレーに入った。
ここで、川島のボンヘッドが出て2−1になってしまった。
これでベルギーは猛然と勢いが増した。
やはり川島が負の遺産だった。
しかしながら、全試合川島だけを使ったわけだから、川島と心中する気でいたということだろう。
このメンタリティーも日本人独特のもので、よく野球でもサッカーでも自分が認めたエースがいると、そいつの好不調の波に関係なく、
もうそいつに任せる。もうそいつと心中する。
というような気持ちになる監督が多い。
川島は初戦のミスで交代させるべきだった。
もし初戦で東口に交代させ、東口がだめだったら、第二戦で中村に代えるべきだった。
こうやって最適な選手を予選リーグで見つけておけば、ベルギー戦では最良のGKで戦えた。
ところが、もう最初からこの大会は川島でいくと、西野自身が決めていたわけだ。
ところで、この試合、柴崎選手が交代した時、監督に何もいわなかった。
三浦カズなら、
「俺?なんで俺?俺が代わるの?」
っていうようなことを言ったはずである。
柴崎選手は、遠藤選手と同じで、まったく自己主張しないタイプの選手として知られる。
しかし、柴崎選手の顔にはちゃんと書いてあった。
「監督勝つ気ないんだ。これでは勝てませんよ」
まあ、西野朗監督は、ちょっとはそうかもなとは思ったのかもしれないが、まだ本気でそうは思っていないようだ。
「ゲームに対するコントロールが自分としてどうか問いたい。
2-0というアドバンテージをもらってひっくり返されている。
選手たちの非ではなく、ベンチワーク。
私の、自分に対する采配に問うところであります。」
「問いたい」や「問うところであります」
じゃないだろ!
お前の采配ミスで負けたんだゾ!
コーチの手倉森も関口もイエスマンだから、「監督、それはないですよ」というような進言はしない。
サッカーでは、縦のラインを壊したら守備から中盤、中盤から最前線へ繋げなくなる。
その軸に不調の山口蛍を入れて壊した。
セネガル戦でも山口を入れてファールを呼んで失点したわけだ。
短期決戦の場合、理屈ではなく、運不運というようなマジカルや超自然的な要素の方が大事になる場合が多い。
今日のルカクはついていなかった。だから、幸いしたのである。
同様に、この大会では川島はついていない。山口もついていない。槙野もついていない。
こういうついていない選手、まあ、サッカーでは「疫病神」というが、こういう疫病神を入れたから敗戦したわけだ。
今大会では、「持っている」選手、「ついている」選手は、香川、乾、柴崎だった。
この少ないながら、幸運を呼び込んだ選手を交代してしまう。
これがボディーブローとなって最後の失点を生んだわけだ。
要するに、監督が自爆した。あるいは、監督が自殺したわけだ。
だれがみても、相手の立場から見れば、
え〜〜、柴崎が引っ込んでくれるの?ラッキー!!!
っていうことでしょ。
日本の攻撃と守備の要がいなくなった。
つまり、何が言いたいかというと、
監督は相手が嫌がることを冷酷に冷徹に行えるかどうか?
ということである。
西野朗にはそれがない、なかったということである。
いつも相手に利する采配をして失敗し、その結果を選手のせいにしてすんだ。
これもまた日本人が甘いからである。
欧米のサッカーのように、サッカー専門のジャーナリストが、徹底的に選手監督をその試合ごとに点数をつけて評価するというような文化はない。まだ育っていない。
日本のマスメディアは、朝鮮ダマスゴミにすぎず、アマチュアのにわかタレントがサッカー談義をしている。
中東のアルジャジーラなんて、24時間サッカー討論番組までできている。
中国にも1試合ごとに討論する番組もある。
こういう番組で、冷徹に試合を振り返り、ここではどうすべきだったか、なぜ失敗したか、何が良かったか悪かったか、こういう分析を行うのである。
こういうものが徐々に違いになってくるわけだ。
まあ、俺の個人的印象とその時の直感では、
「西野が柴崎を山口に代えたときに日本は終わった」
のである。俺は「正気か、西野」と思ったヨ。
この辺の徳島の中高生のサッカー部の監督もよくこういう失敗をする。
良い選手を変えて、悪い選手を出してしまう。
俺の分析では、こういう場合、その監督は、その試合に対して考えた結果ではなく、他の選手に対する一種の当てつけや脅しとして、「俺の指示に従わなければこういうことになるぞ」というような変な意味が込められた結果であることが多い。
要するに、相手のことより自チームのことが頭によぎるのである。
監督は、おいこまれてなにかしなきゃ、相手はどんどんきた、自分もなにかしなきゃという感じに追い込まれる。
その時、どういうわけか、それまで一番活躍した選手に目が行く。
活躍した選手が、ちょっとでも動きが悪くなると、それが逆に目について、変えたくなってしまうのである。
実は、あのドーハの悲劇のとき、1994年のオフト監督がこれをやって悲劇を生んだのである。
ドーハの悲劇は、多くは武田が不用意なドリブルシュートをやって相手のボールになり、そこから反撃され、ラモスが不用意に前線に送って、更に反撃され、最後にカズがコーナーにして、そのコーナーキックで失点して同点になり、アメリカW杯出場を逃したのである。
そういうことになっている。
しかし、そもそもなぜそうなったかというと、その前に当時最もラッキーボーイでゴールを決めていたゴン中山を福田と交代させたからである。
交代枠を使うとしても、その試合でゴールを決めた選手を代えるというのは、相手にすれば驚異がなくなることなのである。
疲れ切って動かなかったとしても、ロナウドやメッシのように、一発逆転のある選手がそこにいるというような場合は、やはり相手はケアしなければならなくなり、数的優位が少し楽になるわけだ。
もしそいつにボールが渡れば危ない場面が来るかもしれないからである。
ところが、何を思ったか、オフトは中山を交代させたのだ。
そこでタイムラインが勝利のタイムラインから失点のタイムラインに切り替わった。
今回もそうで、西野の柴崎アウトで、勝利のタイムラインから敗戦のタイムラインに切り替わったのである。
もし長谷部を山口に変えていれば、鹿島の縦ラインは生きるから、たぶん延長まで行けたはずで、2−2の延長のタイムラインになったはずである。
そして延長で香川を本田に代えれば、延長線で本田のゴールでまさかの勝利のタイムラインもあったと思う。
あるいは、ロシアのようにPK戦まで行って、まさかの日本勝利のタイムラインも見えた。
しかし、柴崎を代えた瞬間、こういう勝利のタイムラインは消え、敗戦しか見えなくなった。
しかし、西野にはこういうことが理解できなかった。
セネガル戦をだれかに見に行かせるスタッフがいるのであれば、自分の采配の前に采配を第三者の目で見て、それが適切かどうか判断しアドバイスする第三の監督が必要なのではなかろうか?
ドイツもレーウ監督がやってしまったし、メキシコもブラジル戦でありえない選手交代で墓穴を掘った。
選手がどうこうより、監督采配の墓穴を掘る方がもっと致命的である。
というようなわけで、俺の分析では、
西野が柴崎を山口に代えた瞬間に敗退が決まったのである。
日本サッカーを強くするには、こういう分析をどんどん行うべきである。
辛口大いに結構。どんどん批判し、分析するべきである。
なにせ、プロの大会なんだからヨ。
我々の時代の昔は選手も監督も審判もアマチュアだった。
それがいつしか、選手と審判はプロになったが、監督はアマチュアの時代になった。
そしていまは一応選手も監督も審判もプロの時代になった。
しかし、西野はアマチュア時代の監督だった。自分もアマチュア選手だったし、教えてくれたものもアマチュア。
最後の最後でアマチュア監督に代わったことが、今回のドラマの最重要テーマだったということだろう。
まあ、今後の日本を強くするには、
(1)ラモスのいうように、日本で長く監督をしているペトロビッチやネルシーニョ、日本人の奥さんをもつリトバルスキーのような外人監督を使う。
(2)あるいは、私が提案するように、女子サッカーでW杯優勝経験している佐々木則夫監督を使う。
(3)あるいは、欧米のように、あるいは、日本のラグビーのように、外人パワーやハーフパワーを使った、いまのフランス代表のような異人種混成チーム路線に変える。
(4)あるいは、中田英寿時代に戻り、U15からいまの卓球界のように、エリートプログラムにして、才能ある選手を少数精鋭で育成していくやり方にして、U15, U17, U20で優勝を狙うことからはじめる。
などなど。抜本的にやり方を模索して、やり方を変えていかないと次のカタールW杯でもベスト8はないだろう。
出来るだけ早く、若い久保健英や中井卓大世代にバトンタッチできるようにするべきだろう。
フランスにはもう19歳のエムバペが出てきているわけだ。
17歳の釜本二世とか、杉山二世とか、そういう逸材を発掘することからやり直すべきだろう。
まあ、いまのようにサッカーチームが多すぎて、才能が分散してしまうと、ローカルには「悪貨が良貨を駆逐する」結果になり、育成はうまくいかないだろう。
やはり、Jリーグも淘汰合併させ、いまの1/3~1/2くらいに変えて、少数精鋭のチームにしなければ、悪環境に住む良い選手が発掘できないだろう。
ベルギーの人口は日本の1/10である。
そんな小国ベルギーに負けておかしいと思わないほうがおかしいのである。ブラジルに負けるのならまだわかる。
クロアチアやベルギーに負けるようではいかんでしょ。
背丈でいえば、どの世代にも日本人でも190cmくらいの選手はいる。ここ徳島ですら、190cmの選手はたまに高校生に出てくる。
しかし、そういう選手は大学へ行き、教職を取り、サッカーを止めて高校の先生とかになってしまう。
もし背丈だけでもベルギーに勝つというなら、こういう選手たちを発掘して集めれば良いわけである。Jリーグのチームに依存していてはそういうことはできない。できるのであれば、もうできていたはずである。
Jリーグのチームにはそのチームの会社としての思惑があり、なかなか未開発の未知の才能を発掘する余裕がない。
やはりそういう逸材や才能の発掘は、卓球や体操やバスケやバレーのように、サッカー協会のスタッフが、日本列島をくまなく探検し、小学校や中学校や高校を見て歩き、そして見出すほかはないだろう。
しかしながら、今の所日本サッカー協会がそういう努力を行っているようには見えない。
私が知る限りでも、ここ徳島でも、私が徳島に来てから20年ほど徳島の高校サッカーを見てきて、各学年で一番良い選手だなと思った選手が、Jリーガーに育ったわけではない。大半は大学へ進学と同時にサッカーに対する熱意を失い、サッカーを止めてしまう。
逆にJリーグに入った選手は、「へ〜〜、あいつが?」とちょっと驚くような選手がJリーガーになっている。
どうしてこういうようなことが起こるか?
これが俺の知りたいところである。
良い選手がJリーガーになれずに、たいしたことないやつがJリーガーになっている。
技術や体力は練習でいくらでも上達可能である。
しかしその子の個性や性格やマインドは先天的なものである。
世界レベルにいけるマインドを持つ選手、若者をJリーグに集めなければ、そもそも成長不可能である。
まあ、この段階からまたやり直さないと、日本のサッカーの将来はくらい。
とまあ、西野監督には、いい夢を見せてもらいました。
その意味では、日本代表、ありがとう。お疲れ様でした。
もう試合は終わった。切り替えて、胸を張ってかえってチョ。
頑張れ、日本!
おまけ:
【試合後会見】西野監督(ベルギー戦)
メディアはこんだけ。
これを見た限りでは、やはり西野監督は自分の采配ミスについて認識していないようだ。したがって、「何が足りなかったか」といえば、それは監督自身の経験値や想定外の出来事の可能性の認知だろう。西野はまったく最後のカウンターを予想していなかった。しかし、そういう戦術は日本の中高生でもフォーメーション練習でよくやるものである。やはり究極の局面では、サインプレーとかフォーメーションプレーとか決まりきった約束事の戦術が必要だということだろう。

by kikidoblog2 | 2018-07-03 14:03 | サッカーロシアW杯2018