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トゥーロン国際2019日本初の準優勝!PK戦で散る:「だれも旗手を責めることはできない!」   

みなさん、こんにちは。

6月といえば、欧米社会はサマーバケーション入り。日本のGWの3ヶ月版である。この間は職場から給料は出ないが、9ヶ月分でカバーされるし、自分で副業を自由にして良いことになっている。

この辺の感覚が日本の国家公務員にはあまり理解できていないようだ。だから、副業兼業というと、リアルタイムに同じ一日でして良いのだと錯覚しているわけだ。

もし9時から5時まで主要職場の平常勤務で、放課後ないし勤務終了後に副業したとすれば、これでは過剰労働になるのは当たり前。規定の1日8時間労働枠を大幅に超えるわけだ。

だから、欧米の副業というのは、この長い夏休み内のことであって、通常業務時に副業してはいけないのである。

これを簡単にシーズン制と呼ぶ。大学ではアカデミックイヤー制度と呼んでいる。

だから、ワーキングホリデーとかサマージョブとかいうのはこの間で行われるものをいう。

とまあ、そんなこんなで、ワールドカップ、五輪、世界選手権は、欧米社会やチャイナや南米も含めて、この長い夏休み期間で行うのである。だから、大会に心底集中できる。

ところが、日本選手はこの間リーグを休業にするとか、学生選手は高校大学を休むとか、それを見に行く労働者のファンとサポーターはわざわざ年休を入れたり、有給を当てたりしなければならないというわけだ。だから、大会に心底集中できない。


一説では、明治時代はたしかにイングランド式でそうなっていて、大学も9月入学だったが、それがいつ頃からか日本式に変わったようだ。以来ずっと日本式の3月終了、4月始めとなった。

これがずっと弊害しか生まないのだが、つまり、生産性を低下させるだけなのだが、日本人は長い伝統としてしまったので、もはや変えることは不可能である。

ほんと我が国の政府官僚の世界知らずには恐れ入る時がある。


さてそうやって大学を休んでまでしてフランスのトゥーロン国際にいった日本のU22日本代表のサブたち。というのも、メインメンバーの堂安律とかこの世代の核の選手たちは、南米のワールドカップ、コパ・アメリカ、これは欧州のユーロに匹敵する大会、の方に行っているからである。

しかしそのU22のサブメンバーたちが予想外の快進撃で、昨年優勝のイングランドに勝ち、南米覇者のチリに大勝、そしてついに今大会最強の名のあるブラジルと対戦。

なんと1−1のPK戦にまで行った。が旗手の失敗で5−4で敗退。それがこれだ。

SAMURAI BLUE | U22日本 1-1 (PK 4-5) U22ブラジル トゥーロン国際 決勝 2019.06.15


南米のブラジル選手はこの大会で優勝になければ国で何されるかわからない。そういう国である。ヤクザに入れ墨された若者たちが集結したチームであり、体の作りもできも違う。いわば、ギャング集団のようなチームである。

それと日本のひよっこ選手たちが対戦した。

前半の前半は互角。前半の後半は圧倒され1点献上したが、何とか律儀に自分自分の持ち場をこなし、終盤に相手のまさかのミスで1点で得点。
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はじめてブラジルに失点を与えた。後半は日本が徐々にゲーム支配し、優勢に進め、再三再四のあわやがあったが、小川が削られて負傷退場。それで万事休す。PK戦になった。

最後の5人目の旗手が「目をつむって集中」
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したかにみえたが、それがいけなかった。相手GKを見ていなかった。

それで大魚を逃した。

旗手は一人号泣。涙を流した。

しかしだれも旗手を責めることはできない!旗手がいなければ、ここまでこれなかったからだ。


フェアプレー賞は日本。ちなみにU20W杯も日本がフェアプレー賞。おそらくなでしこジャパンもフェアプレー賞をもらうはず。

日本は悪質なファールが非常に少ない。ファールも少ない。


まあ、しかし、自信を持っていいだろう。別格の強さを持っていた優勝常連国のブラジル相手にほぼ互角以上の戦いをし、相手に憔悴仕切った感じを与えたわけだ。

日本サッカーが進化していることを印象づけただろう。


さて、何が変わったか?


実はこれはずっと前から旧ブログDoblogやブログ1やここでメモしてきたように、

ドリブルサッカー=ラグビーサッカーからパスサッカー=パスアンドゴーサッカーに変わった

ということである。

日本人の性格上、ボールを貰ったらまず前にドリブルしてそれからパスコースを探そうとする。そうすると、平面角(立体角の平面版)がなくなり、パスコースが狭められ、相手の足に引っかかる。

だから、パスを受けるためにはダッシュするが、パスを受けたらすぐにターンはするが、すぐにダッシュでドリブルをしない。こういうことが普通のサッカー選手にはできていないのである。

ボールもらったら即全力ドリブル

これがいままでの日本人のチームカラーである。いまも大半の高校サッカーがこれだ。

だから、相手がうまくなればなるほどすぐにボールを失う確率が増す。

しかし、せっかく自分がボールをもらえたのであれば、まずはキープに入るべきで、そのキープでパスコースをみつけたら、パスを出したら走ってフリースペースで受ける。この繰り返しで前にボールを運ぶ。

これがパスアンドゴーというものである。

これが実は日本人メンタルではできない。できなかったのである。

佐々木監督のなでしこジャパンがなぜ強かったかというと、簡単にいうと、終盤や中盤でドリブルをしなかったからである。

だから、三浦カズの兄の三浦もドルブルはいらないという持論まで作り出したものもいる。

パスでボールを運ぶべきであって、ドリブルでボールを運ぶべきではない。

ドリブルは前にスペースがあるから運ぶのみ。

ラグビーならボールを前に蹴ることはできるが手で前にパスできないから、自分が前に進むわけだ。

しかし、サッカーは自由に前に蹴ることができるから、正確なは速いパスが必要であって、ドリブルで交わす必要がない。

南米のブラジルのように彼らには足元のジンガの伝統があるから、ドリブルサッカーをすることができる。足も長く、体も強い。だから、多少ミスしてもカバーできる力がある。

しかし、日本はそこまで身体能力がないから、やはりドルブルサッカーでは限界があった。

ダイレクトでパスして、相手を崩す。守備では全陣形を中盤に集めてスペースを開けず、献身的に相手に寄せる。詰める。自由にさせない。戦術的に相手を上回り、身体能力を頭脳能力で上回る。

なでしこサッカーそのものである。

そこで、どうしてサムライジャパンはなでしこジャパンのようなサッカーをしないのか?

そういう疑問や疑惑があったわけだ。

今回のチームはそれがきちんとできていた。だから、強かったわけである。強くなったのである。

方向性としてはこれでいいだろう。

あとは、個々の技術を磨き、スピードと強さとマリーシアを身につけるべきだろうナア。


よくやった、あっぱれ、U22日本代表。

久しぶりに東京五輪組の快挙達成である。横内監督代行も非常に良かったのではないかナ。


頑張れ、ニッポン。







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by kikidoblog2 | 2019-06-16 11:14 | サッカー&スポーツ

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