カテゴリ:普通のサイエンス( 59 )   

2018年ノーベル物理学賞はアシュキンとモーローとストリックランドへ!:「レーザーハイテク」へ   

みなさん、こんにちは。

今年のノーベル物理学賞は、以下の人たちに贈られた!
Announcement of the Nobel Prize in Physics 2018
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おめでとうございます!




頑張れ、日本!






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by kikidoblog2 | 2018-10-02 19:00 | 普通のサイエンス

2018年ノーベル物理学賞は?:その前に「ノーベルマインド」でも見るか!?   

みなさん、こんにちは。

さていよいよ今年のノーベル物理学賞の発表が間近。果たして連日の日本人の受賞なるか?

Announcement of the Nobel Prize in Physics 2018
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まだまだ待ち時間があるので、これでも見て時間を潰そう。


2016のノーベル会議
Nobel Minds 2016
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Nobel Minds 2017
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ところで、私がユタ大時代に見たキップ・ソーン博士にはまだ髪の毛があった。教祖の雰囲気があったんだが、いまやテリー伊藤かと思ったヨ。


まあ、このクラスの人たちは生活に困るということはまったくない。

クェーサー 50周年記念
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地位が人の寿命を決めるのだ!:大栗博司博士vs私の場合


この意味では、さすが本庶先生、賞金を全額京大に寄付するというのはすばらしい。



いずれにせよ、この世はマタイの法則通りにできているのである。

富めるものはますます富み、貧しきものはまずます貧しくなる


昨日の本庶先生の記事の真横に、万引きをして逃げ迷っていた万引き犯の樋田の記事があった。

おそらくこれがそういう事実を証明しているだろう。


いやはや、世も末ですナ。






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by kikidoblog2 | 2018-10-02 15:44 | 普通のサイエンス

2018年ノーベル生理医学賞番外編:本庶佑先生もまた柴谷篤弘先生の薫陶を得ていたのか!?   

みなさん、こんにちは。

昨夜は本庶佑博士のノーベル生理医学賞受賞で、日本全国が元気付いたのでは?

2018年ノーベル生理医学賞は本庶佑博士とJ・P・アリソン先生へ?:「ヒトの免疫機能の解明に対して」

まあ、本庶先生のご研究に対する普通の表面的な解説は騙すメディアの得意だろうから、ここではそういうのは端折る。

いくつかこの受賞に関する「番外編」で気づいたものをピックアップしてメモしておこう。


(あ)昨夜の授賞式で→日本語が飛び交う

一番面白かったのは、昨夜の授賞式の正式な開演前に、画面が薄い状態のときから声が聞こえて、日本語が飛び交っていたのである。
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「あ、日本語だ」

というのが、私の印象だった。

だから、

「ひょっとしたら日本人が来るな。だれだろう?」

と思って待ち構えていたわけですナ。

そうしたら、我が日本の生理医学賞の大本命の本庶佑先生だったというわけである。


(い)質疑応答時間で→チャイナ人がクレームつける

さて、昨夜の授賞式の受賞者発表の後、質疑応答が行われていた。

我が国のメディアは本庶先生の名前が出た途端に「本庶佑先生が受賞」というニュースだけで大忙しになったから、おそらくこの質疑応答は聞いていなかったのではないか?

私はすでに「日本人かもな受賞」で拙ブログにアップできるように、大方メモして名前の部分だけ空欄にして準備していたから、即座に対応できたわけである。

その問題の質疑応答で、なんとチャイナ人マスコミがクレームをつけたのである!

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この最初のチャイナ人(支那人)男性が、「中国人の〜〜〜の研究は無視かよ。そっちの方が先にあったぞ、なんで受賞しないんだ」みたいなクレームをつけたんですナ。そして、もうひとりのチャイナ人女性も何やら辛辣なご質問で、この受賞者にはご不満だったようだ。

それに対してノーベル賞委員会の応答は結構うまいお答えをしていたようだ。


快く受賞者を讃えない。徹底的に反日。


本当にチャイナ人は日本人と戦争したいみたいですナ。



(う)私の記憶には→昔講演聴いたような

さて、私の遠い記憶では、私が阪大の大学院生だったころ、つまり、1980〜1985のどこかで、いわゆる集中講義というようなやつで、この本庶先生の若かりし日
1979年 - 大阪大学医学部教授
1982年 - 京都大学医学部教授
の講義を聞いたのであった。

確か私もなにか質問した記憶がある。というのも、当時私はだれの講演や講義に対しても必ず最低1つは質問するというふうに自分に課していたからである。

何を聞いたか喉元でひっかかって思い出せない。が、ちょっと変わった質問をしたという記憶がある。


(え)本庶佑先生の「生い立ち」に記された秘密→柴谷篤弘の薫陶を受けた

本庶先生のWIKIの「生い立ち」はこんなものであった。

生い立ち

1942年、京都府京都市にて生まれた[1]。医師である父の仕事の都合により、山口県宇部市にて育った[1]。山口県立宇部高等学校卒業後、1960年、京都大学医学部医学科に入学、1966年には京都大学医学部医学科卒業[2]。

大学生時代は、同期の中西重忠らと知り合う[1]。また、かつて父の同僚であった柴谷篤弘の著書を読んで感銘を受け、柴谷に会いにいったこともあったという[1]。父や柴谷らのアドバイスを受け、早石修の門下となる[1]。1966年、京都大学医学部医学科を卒業し、京都大学医学部附属病院にてインターンに従事する[2]。

1967年、京都大学大学院医学研究科生理系専攻に進学した[2]。博士課程では、早石の下にいた西塚泰美より指導を受けた[1]。また、大学院在籍中に医師国家試験に合格している[2]。1971年、京都大学大学院の医学研究科を修了した[2]。なお、1975年に京都大学より医学博士号を取得している[2]。


この中の柴谷篤弘先生とは、この方。
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私が最も尊敬する生物学者の一人である。

我が国で一番最初に
「理論生物学」「動的平衡」
という言葉を使い、生物学の認識を変えようとした生物学博士である。

「動的平衡」という言葉を最初にいい出した人は、決して福岡伸一博士ではなかった!!!

そして、この柴谷篤弘の「動的平衡」の概念や「理論生物学」の確立に同調して、それを見事にやり遂げた博士が、あの杉田元宜博士
杉田元宜博士
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だったのである。知っている?知らないなら、もぐりですナ。

杉田元宜とカウフマンの関係は!?:俺「大学の先生はもっと現実の科学の歴史を教えろヨ!」
ちなみに「理論生物学」という日本語を作ったのは、戦後左翼の騎手になってしまった、柴谷篤弘である。1946年のことである。

一方、西洋では、ベルタランフィというドイツのユダヤ系の学者が、1930年代にすでに理論生物学を発展させた。もっと前にはイタリアのロトカとボルテラが1920年代にはすでに理論生物学を立ち上げていたのである。

そしてもう一つ「動的平衡」ということばもまたこの柴谷篤弘が命名というか、最初に定義したのである。これはほぼ西洋と同時であるといっても良い。まだ世界的にも動的平衡という概念はまったく馴染みのない時代であった。

だから、これは我が国ではいったん滅んだ。そして、最近になって福岡伸一氏が「動的平衡1,2,3」という本のタイトルとしてかなり歴史的無知を露呈しながら使用して復活を遂げた。この一連の本は、この意味では、あまりよろしくない間違いだらけの本である。

動的平衡も理論生物学も我が国では1940年代の戦前には起こりつつあり、終戦直後に雨後の竹の子のように花開いたのである。

当然、柴谷と盟友であった杉田元宜も知っていた。それともうひとり、水納谷民太郎である。

そして、1940年代後半には杉田元宜は、オンサーガーの不可逆過程の理論を超えていた。そして、それを生命科学の理論に持ち込み、細胞の熱力学を構築したのである。


ウィーナーのマクロ・サイバネティックスと杉田元宜のミクロ・サイバネティックス!



やはり偉大なる研究者の前には偉大なる研究者の薫陶がある。

おそらく、本庶先生は、柴谷がまだ左翼思想で文壇にデビューする前の、純粋に生物学者の時代に書いていた著書:
『理論生物学 動的平衡論』日本科学社、1947年
『生物学の革命』みすず書房、1960年
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『生命の探求 現代生物学入門』中公新書、1966年
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を読んで感銘を受けたのであろう。

ちなみに、私が読んだのは、杉田元宜博士も絶賛した最初の「動的平衡論」の本。ここに我が国の理論生物学の起源が存在するのである。


まあ、今は昔の物語。いまや生物物理学界所属の先生たちもだれがその学会を創始したかも知らないし、だれが理論生物学や動的平衡という言葉を生み出したかもご存じない。

時代が変われば人が変わる。人が変わればおのずと昔を忘れる。
昔を忘れたら本当の歴史が失われる。

これは広島長崎の原爆だけの問題ではないんですヨ!

だから、俺は科学の近現代の日本史を編纂せよって言っているんですナ。





いやはや、世も末ですナ。



おまけ:
本庶佑博士「PD-1」でノーベル賞来るか?:「余命短い小林麻央さんにPD-1を投与したら?」
無知は犯罪である。もしこの子がPD−1を知っていたら?

おまけ2:
ところで、俺は、今宵のノーベル物理学賞受賞は、俺の師匠ビル・サザーランド博士に期待しているんですナ。「量子可積分系の発見」として。ビル!俺にストックホルムの晩餐を味あわせてくれ!秋の夜の夢か幻か?




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by kikidoblog2 | 2018-10-02 09:05 | 普通のサイエンス

2018年ノーベル生理医学賞は本庶佑博士とJ・P・アリソン先生へ?:「ヒトの免疫機能の解明に対して」   

ノーベル賞メダル
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みなさん、こんにちは。

Announcement of the Nobel Prize in Physiology or Medicine 2018


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今年のノーベル生理医学賞は次の人たちに授与された!

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本庶佑
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ジェームズ・P・アリソン
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本庶佑先生、ジェームズ・P・アリソン先生、おめでとうございます!


頑張れ、日本!




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by kikidoblog2 | 2018-10-01 18:34 | 普通のサイエンス

2018年ノーベル賞ウィーク開幕!:今年のノーベル賞はWho’s Who?   

みなさん、こんにちは。

はや1年経ってしまった。

またノーベル賞の週間がやってきた。

いまや毎年頭痛の種である。

というのも、物理学(だけとは限らないが)の受賞者の選出があまりに「恣意的」で間違っているからである。つまり、「本当のオリジナルに与える」というノーベルの遺志は無視され、世界に散って世界各国の成功者になった偽ユダヤ人同士の褒め殺しあい、称え合いという様相を呈してしまったからである。

おかげで、日本人はずっと辛酸をなめこ状態である。

一昨年は、本当の創始者の甲元眞人先生がノーベル賞をとれずに、教えてもらった方のサウレスが取ってしまった。

一昨年の物性理論物理の受賞者の組み合わせは実に悪かった。筋が悪い。

サウレスは、ブラゾフスキーーコステリッツーサウレス転移でもらうべきで、トポロジーでもらうべきではなかった。

一方、一昨年のダンカン・ハルデーンは、ハルデーン予想だから、これはたしかにトポロジー由来ではあるが、量子可積分系の問題だから、量子可積分系や低次元スピン系など、「低次元の量子物質」でもらうべきだった。

昨年の「トポロジカル物質」でもらうべきドンピシャリはやはり甲元眞人先生だっただろう。

一方の素粒子物理においては、いまだアインシュタインの一般相対性理論や相対論の呪縛から逃れられず、この理論が真っ赤なウソであり、いまやかつての「天動説」の役割を果たしてしまっていることすら気づかない。

つまり、理論が数学として素晴らしいということと、この宇宙の現実を説明する理論として素晴らしいということの違いが有耶無耶になっているのである。少しも現実を説明しない理論なのである。

もはや宇宙論は相対性理論ではまったく説明不可能になっているのに、いまだ「重力波を発見」などという大ホラに去年のノーベル物理学賞が行く始末だ。

仮にアインシュタインの重力波があったとして、何億年も前に出発したはずの重力波が、ちょうど良いときにちょうどよく、都合よく、装置が完成したその時を狙って地球にたどり着く。

ありえね〜〜ヨ!

この可能性より、幽霊が実在する可能性の方が高い!

しかも、その装置たるや、アインシュタインが否定したはずのエーテル流を見つけるためのマイケルソンーモーリーの実験の干渉計そのものを精度を上げたものにすぎないものである。19世紀には数メートルだったものが、21世紀の今では数kmになっただけ、およそ観測精度が1000倍になった。その結果、何らかの波を検知したと思ったら、エーテル波の発見ではなく、重力波の発見と名を変えた。

チコちゃん「ふざけんじゃね〜〜よ!」

とまあ、そんなあんなでよく今もノーベル賞が続いているものだと思う今日この頃なのだが、メディア世界、いわゆるダマスゴミの世界では格好の年中行事になっている。

まあ、世界が平和すぎて他にネタがないんですナ。


昨今では、世界に貢献という意味もシフトし、草創期には、それは「大発見」という意味だったが、いまでは、

「いかに製薬会社を儲けさせたか」
「いかに経済に貢献したか」
「いかに売れる商品につながったか」。。。

というような世界貢献になっている。


これなら、カラオケ発明者でもノーベル賞受賞できるんちゃうか?

なんなら、カラオケ発明者はノーベル文学賞の方かもしれないし、ノーベル平和賞でも良さそうだ。むろん、イグノーベル賞はすでにもらっていたのではないか?


というわけで、今年もやってきてしまったノーベル財団のアカデミー賞、すなわち、ノーベル賞。まあ、科学エンターテイナー世界のアカデミー賞のようなものでしょうナア。

まあ、一応、もうすぐなので、そのサイトをメモしておこう。以下のものである。

https://www.nobelprize.org/
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まあ、冗談として付け加えれば、一昨年もしノーベル物理学賞を甲元先生が受賞していたら?

俺もユタ大時代のお友達としてストックホルムに行けたかも知れないのにナア?


一度、あの晩餐会の料理は食ってみたいものですナ。賞よりも料理だ。



いやはや、世も末ですナ。


おまけ:
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これまでの全受賞者リストがこれ。
All Nobel Prizes

2017
The Nobel Prize in Physics 2017

Rainer Weiss, Barry C. Barish and Kip S. Thorne
“for decisive contributions to the LIGO detector and the observation of gravitational waves”
The Nobel Prize in Chemistry 2017

Jacques Dubochet, Joachim Frank and Richard Henderson
“for developing cryo-electron microscopy for the high-resolution structure determination of biomolecules in solution”
The Nobel Prize in Physiology or Medicine 2017

Jeffrey C. Hall, Michael Rosbash and Michael W. Young
“for their discoveries of molecular mechanisms controlling the circadian rhythm”
The Nobel Prize in Literature 2017

Kazuo Ishiguro
“who, in novels of great emotional force, has uncovered the abyss beneath our illusory sense of connection with the world”
The Nobel Peace Prize 2017

International Campaign to Abolish Nuclear Weapons (ICAN)
“for its work to draw attention to the catastrophic humanitarian consequences of any use of nuclear weapons and for its ground-breaking efforts to achieve a treaty-based prohibition of such weapons”
The Sveriges Riksbank Prize in Economic Sciences in Memory of Alfred Nobel 2017

Richard H. Thaler
“for his contributions to behavioural economics”
2016
The Nobel Prize in Physics 2016

David J. Thouless, F. Duncan M. Haldane and J. Michael Kosterlitz
“for theoretical discoveries of topological phase transitions and topological phases of matter”
The Nobel Prize in Chemistry 2016

Jean-Pierre Sauvage, Sir J. Fraser Stoddart and Bernard L. Feringa
“for the design and synthesis of molecular machines”
The Nobel Prize in Physiology or Medicine 2016

Yoshinori Ohsumi
“for his discoveries of mechanisms for autophagy”
The Nobel Prize in Literature 2016

Bob Dylan
“for having created new poetic expressions within the great American song tradition”
The Nobel Peace Prize 2016

Juan Manuel Santos
“for his resolute efforts to bring the country’s more than 50-year-long civil war to an end”
The Sveriges Riksbank Prize in Economic Sciences in Memory of Alfred Nobel 2016

Oliver Hart and Bengt Holmström
“for their contributions to contract theory”

...以下省略






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by kikidoblog2 | 2018-10-01 16:35 | 普通のサイエンス

ジョン・フォン・ノイマンの「自己増殖オートマトンの理論」:天才は常に未来を正確に予見している!   

みなさん、こんにちは。

さて、最近かの天才数学者、ジョン・フォン・ノイマン
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自己増殖オートマトンの理論
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という本を読み始めている。

幸い、ここ阿南の阿南高専の図書館にこの本の初版本が廃棄されずに眠っていたからだが、全部コピーして手元においていた。

かつてからフォン・ノイマンが晩年に考えたといわれる「自己増殖オートマトンの理論」、これがどんなものであったかを知りたいのである。

この本は日本のコンピュータの創始者高橋秀俊博士が翻訳した。

まあ、ここでこうした著書に関して私がこれまで拙ブログで主張してきたことをメモしておこう。

(1)古典本はいくら古くても廃棄するな!
(2)大学教授や研究者は、海外の古典を古い新しいを問わず翻訳せよ!
(3)政府は古い本の版権を自動消滅させよ!


とまあ、こういう3点である。

(1)は、大学の図書館は大学しかない財産、それも国費で苦労して買ったものを身勝手に廃棄するなということである。

(2)は、大学教授たるもの、あるいは専門家たるもの、その人生において自分の専門分野の古典を最低1冊は日本語に翻訳しろということである。

(3)は、欧米の版権=著作権は著者の死後70年生きる。我が国では、死後50年生きる。したがって、何十年も前に著者が死んだとしてもその著書の版権はまだ生きている。だから、その間古書の版権は「幽霊」あるいは「著作権の迷子」になる。

だから、いくら良い本で今見直されるべき本でも著作権の最終保持者を見つけることが非常に困難になり、本を復刻できない。

そこで、アメリカは1970年以前の古書、古典科学者の著作権をすべて自動消滅させ、出版社が必要であれば、再度新しく著作権を申請する方式の法案を通した。

結果、著作権のあるなしにかかわらず、著作権が失効するから、復刻本を作りやすくなった。

我が国もこれに追随し、1970年か、1980年あたりからそれ以前の著作権を自動消滅させるべきなのである。出版社が必要であれば、再度新しく著作権を申請する方式に変える。

とまあ、こんな理由であった。


ノイマンの本の話に戻ると、このジョン・フォン・ノイマンとノーバート・ウィーナーは20世紀の天才数学者の双璧といわれる。

ルーツはともに東欧のハンガリー帝国の時代のユダヤ人ということになる。

ウィーナー
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(保江先生によれば、ウィンナーが原音に近い発音らしいが)、父親のレオ・ウィーナーの代でアメリカに移民した。レオはハーバード大のユダヤ系教授の第一号になった。ちょうど100年ほど前である。いまでは、70%がユダヤ系である。

また、レオとノーバートは、第二次世界大戦の戦前戦中戦後を通じて、ユダヤ系学者がアメリカに移民する手助けをした。プリンストン大学にアインシュタインのための高等研究所を作る手助けをしたのもノーバート・ウィーナーであった。

いまは、その時代のユダヤ人学者のアメリカ人教授の4,5代目の世代が全米の大学の教授になっているだろう。

さて、ウィーナーは今流行りの人工知能AIの文字通りの創始者だった。そもそもAIはウィーナーが創始した
サイバネティックス
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の一部でしかなかった。

だから、サイバネティックスによりMITがいわゆるハイテクのMITになったのはノーバート・ウィーナーがいたからだったが、そのウィーナーが若手のミンスキー
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をMITに引き入れた。

しかし、ウィーナーはユダヤ人独特の反権威主義、自然的な共産主義的嗜好などから、米当局に問題視され、AI研究やサイバネティックスの研究から排除されてしまったのである。

この点でテスラやアインシュタインと似たところがある。

テスラは電波技術や発電技術の創始者だったが、第一次世界大戦で現場から排除された。
アインシュタインは原爆開発の提言者の1人だったが、第二次世界大戦で現場から排除された。
ウィーナーはサイバネティックスやコンピュータやAIの創始者だったが、サイバネティックス研究から排除された。

MITでウィーナーのサイバネティックスのグループに対する研究費が0になった時、それに代わってお金を一身に集めたのが、ミンスキーであった。独り占め状態。

これが人工知能グループのミンスキー学派が誕生したきっかけである。

ここから、フラクタル、カオス、AI、複雑系理論、ネットワーク理論、。。。と電子計算機を使う分野が花開いたわけである。


かたやフォン・ノイマンは戦時中、MITではウィーナーの同僚だったヴァネヴァー・ブッシュが軍産複合体のトップについた。反権力で民主主義的で共産思想のあるウィーナーよりは使いやすいもうひとりの天才数学者のフォン・ノイマンを引き入れた。

上に物理学者のロバート・オッペンハイマーを頂いて、協力者にフォン・ノイマンを置いた。
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ここで電子計算機が開発され、より実用化し、それを戦争終盤には大活用し、ハンス・ベーテとリチャード・ファインマンなどを擁し、ロスアラモスで原爆開発に「成功した」。

そして、ついにヒロシマ・ナガサキに落とされてしまった。


まあ、非常に簡単に一言で言えば、第二次世界大戦以降の世界の科学技術の趨勢を決めたのが、ノーバート・ウィーナーとジョン・フォン・ノイマンの二人だったわけである。

そんなわけで、科学者たるもの、今現在を決定づけたこの二大巨匠の本は絶対読まなければならない。

ウィーナーのサイバネティックスとフォン・ノイマンの自己増殖オートマトンである。


そんなわけで、いま自己増殖オートマトンを少しずつ読んでいるというわけである。

サイバネティックスは一応目を通し、ウィーナーの他の著書もそれなりに読んだから、ある程度はウィーナーの思想の一部は理解できた。しかし、ウィーナーにはたくさんのすぐれた数学著書があるから、そういうものを全部理解して読むのはかなりの時間がかかる。また、若い時代の早熟の天才の時代ほど本や論文が多い。

一方、フォン・ノイマンのこの自己増殖オートマトンは晩年の研究で、多くは未完成であった。もしフォン・ノイマンはオートマトンの完全理論とか絶対理論とかそういうものを完成していたとすれば、もう生物学の根本は終了していただろう。

しかしながら、このフォン・ノイマンですら生命体の理論は完成できなかった。


自己増殖オートマトンは必読の書だとかつて翻訳者の東大の高橋秀俊先生は言っておられた。私もこの言葉をどこかで読んだからこうして読み始めたのだが、フォン・ノイマンのこの本はノーバート・ウィーナーのサイバネティックスと同じく、

1947年頃

に書かれた本である。

1947年とといえば、あのロズウェル事件の年である。ちょうど70年ほど前。


その時代に、サイバネティックスやAIやコンピュータや自己増殖オートマトンをアメリカの科学者たちが考えていたのである。


ウィーナーのサイバネティックスを読むと、その本の中でウィーナーが世界はこうなるだろうという予測が書かれている。

同様に、フォン・ノイマンの自己増殖オートマトンにも将来の予測がたくさん書かれている。

電子計算機が早くなればなるほど何が計算できるか何に貢献できるかそういう現実的予測が書かれていた。

なんと当時のロスアラモスの世界初のコンピュータのクロックサイクルはたったの毎秒1Mフロップスだった。

真空管で20000本。今で言えば、トランジスターがたったの20000個の回路に匹敵。

それがいまでは、京で毎秒1テラフロップス=10^12フロップス=1京フロップスである。

フォン・ノイマンは、将来コンピュータが高速化すればするほど、物理の難問である流体力学のナビエ・ストークス方程式の計算ができるようになり、非常に大きな貢献ができるはずだと予測している。

いまでは、京により、地球規模の気象シミュレーションが行われている。


1940年代の古書古典を読むと、こうした当時の予測と今の現実との比較という、実に興味深い面白さがある。

いずれにせよ、現実がウィーナーとフォン・ノイマンの予測通りだったかなかったかが理解できるのである。

フォン・ノイマンは1940年代にこういった。

「乱流の問題は60年の懸案であり、これを解析的に解く方法の進展はごくわずかである」

「原子分子の波動関数の量子力学的な化学計算にも絶大な威力を発揮するはずである」

前者はミレニアム問題としてまだ残り、後者はすでにノーベル化学賞が授与された。


こういうノーベル賞級のテーマがごろごろ考察されているのが、フォン・ノイマンの自己増殖オートマトンの理論という本なのである。

こんな本でも我が国では著作権問題があって再版復刻がなかなかできないのである。
これが出版不況の根本的原因だと私は信じている。著作権法改正あるのみ


いやはや、世も末ですナ。





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by kikidoblog2 | 2018-05-25 10:11 | 普通のサイエンス

桜散る:美少女ロボット「未夢」開発研究者の三浦郁奈子さん米で交通事故死。ご冥福をお祈りいたします。   



みなさん、こんにちは。

そういえば、この件を忘れてはいけなかった。これをメモしておこう。

だいぶ前拙ブログ1にメモしたものにこんなものがあった。

2013-08-25 13:35
日本の底力:産総研「未夢」vs佐川電子「MK3」:ロボットにも「情緒」を求める国!?

ヒューマノイドロボ「HRP-4C 未夢」


もう5年も経ったのか?


このロボット開発を行っていたのが、産総研こと、産業技術総合研究所。

私は1985年にその前進である通産省工業技術院、電子技術総合研究所(電総研)に勤務したことがあるから、そのつてで、その後ここが経産省に合併するのに合わせて、電総研の大改革計画、つまり、いまの産総研を立ち上げる際の、企画会議に参加した経験がある。

つまり、産総研のシステムの骨格を決める会議である。

私は外部研究者という立場で参加したが、とにかく「若手を優遇して欲しい」という提案を行った。

若手への奨励賞を儲ける。
ポスドクの充実。などなど。

もし産総研になって、若手がのびのびとやれるようになっていたとすれば、少なからず私の貢献もあったにちがいないはず。

阿南に足向けて寝るなよ!


さて、そんな産総研で、未夢開発が行われたわけだが、そのメンバーがこんな人達だった。
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この中でも有力者が女性研究者の三浦郁奈子さん。
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絵でも漫画でもそうだが、結局作品は自分に似る。

他人を書いているつもりでも、実際は自分を模している。

ロボットでも同様で、開発者に似るのである。

ところで、いわゆるピグマリオン症候群というのも、実は自分そっくりの女神に惚れるという、超絶ナルシストのことと言えるのかもしれない。自己愛の権化である。


この開発の栄誉を受けた三浦さん、MITへ出向したらしい。


だが、それが痛ましい悲劇を生んだ。

なれない土地で交通事故死という突然死となった。


産総研の研究者がボストンで交通事故死 美少女ロボ「未夢」開発メンバー
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米国ボストンでひき逃げ、マサチューセッツ工科大に留学中の日本人研究者が死亡

19日午後3時30分(日本時間20日午前4時30分)ごろ、米マサチューセッツ州ボストンで自転車に乗っていた日本人女性がトラックにはねられて死亡した。

マサチューセッツ工科大(MIT)などによると、亡くなったのは同大学客員研究員の三浦郁奈子さん(36)という。

トラックは現場からそのまま走り去ったが、ボストン市警によると運転手は特定され、捜査に協力しているという。

MITによると、三浦さんは日本の産業技術総合研究所からの派遣で、昨秋からMITで人型ロボットの研究などに携わっていた。



自転車通勤か?


アメリカは日本と左右逆。結構、最初のうち戸惑うんだよな。


私がユタ時代聞いた話では、留学中の大学教授が、パーキングから出る時、真逆を走って逆走してぶつかったが、幸い助手席が飛んで助かったというものがある。

この私自身、I15で反対車線を堂々と150kmでぶっ飛ばして危うく、大型トラックと正面衝突の危機もあったナア。さらには、グランドキャニオンに行く途中に、田舎道でちょっと眠くなって目を覚ましたら反対側を正道と思ってずっと走っていたということもある。

とにかく、左右の違いは身体に染み込んでいるから、非常に気をつけないと危ない。

まあ、ハワイでも米本土でもどこでも日本人がよくやることである。

逆に、日本に来た外人がこの逆をする。


美人で知的で魅力的。

こんな素晴らしい女性がまた1人海の向こうでお亡くなりになった。


もう日本女性は1人で海外勤務させるな!

海外は野獣の国である。


それとも、これは陰謀か?

日本のロボット開発を阻止するために、中国共産党のしくんだ、

事故に見える他殺

なんでしょうか?


いやはや、謎ですナ。


三浦郁奈子さんのご冥福をお祈りいたします。合掌。RIP.



いやはや、世も末ですナ。




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by kikidoblog2 | 2018-04-20 10:24 | 普通のサイエンス

駅伝の青学、研究でも5位入賞!:1位学習院、2位東大、3位京大、4位甲南大、5位青学、私学大健闘!   

青学パワー
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(昔は女たらしの大学だったはずなんだが?)



みなさん、こんにちは。

いや〜〜、この記事は意外に興味深かったので、一応ここにもメモしておこう。以下のものである。

2018年04月02日 14時39分
科学誌の論文掲載率、国内1位学習院…東大2位

 主要科学誌に掲載された日本の論文数は昨年も引き続き減少傾向にあったとする分析結果を、英科学誌ネイチャーが発表した。

 2017年にネイチャーや米科学誌サイエンスを含む主要68誌に載った論文数は前年比で3・7%減少。12~16年の5年間も19・6%減っており、減少に歯止めがかかっていない。

 3月22日の特集号によると、68誌に載った全論文のうち、日本の論文が占める割合は12年の9・2%から、17年は8・6%に低下。順位は米中英に続く4位だった。

 一方、各大学で発表された論文総数に占める主要誌掲載論文の割合をみると、国内では学習院大がトップになった。2位は東京大、4位は京都大だったが、3位には甲南大、5位には青山学院大が入り、ネイチャー誌は「(理系研究者が少ない)小規模な大学が輝いている」と指摘した。主要誌に載った論文数自体は東大、京大などが多かった。


まあ、イギリスのロンドンと日本の東京とは9時間ほどの時差がある。だから、この記事そのものが「エイプリルフール」ネタではないことを祈るとして、これを信じれば、なんと東大神話がまた一つ崩壊した。

これまで、何十年もの長きに渡り、東大が学術のトップだったはずだが、いまやその時代も終焉しつつある。そういう話の一つがまた増えた。

なんと、

1位学習院大学
2位東京大学
3位京都大学
4位甲南大学
5位青山学院大学


の順番だったという。


ここにも駅伝の青山学院初登場。

はて、私学の名門、

早稲田、慶応、上智、中央、明治、理科大

どうしちゃったの?


ネイチャー誌はいう。

(理系研究者が少ない)小規模な大学が輝いている」。

主要誌に載った論文数自体は東大、京大などが多かった。


要するに、ネイチャーの統計は、「少数精鋭システムが有利」ということを証明した。

というわけで、これまた私の元来の主張が正しかったことが証明された形になった。

俺の「春の夜の夢」か「白昼夢」か!?:4年に一度新しい日本国大学を作れば世界が変わる!?

というわけで、アメリカ留学経験のあった有馬文部大臣は、アメリカ型を目指す結果になった。むろん、私も拙著「三セクター分立の概念」(1995)にはそう書いた。

しかし、私はアカデミズムの基本は「少数精鋭」スタイルであり、「裾野拡大」スタイルは邪道だという考えだったが、有馬博士は逆に朝永振一郎と同じく、後者を選んだ。

「裾野拡大」スタイルは一見聞こえは良いが、現実的には「悪貨が良貨を駆逐する」の例えどおりのことが起こるのである。
最初に入れた一匹の蝿、それが増殖するのである。



今回のネイチャーのデータは、インパクトファクターの大きな海外の有名研究雑誌68誌に掲載された研究論文を検討したものである。

その結果、比較的マイナーな大学にいる科学者の健闘が光った、というものである。


この理由はいくつかあるだろうが、

(1)マイナーの大学にいる主要大学出身者が母校にいる研究者の鼻を明かしたい
(2)マイナーの大学の方が研究をのんびり集中できる
(3)マイナーの大学のスタッフの方が研究者に親切
(4)マイナーの大学の経営陣の方が大学存続の危機意識がある
(5)マイナーの大学の方が小回りがきき、研究者に有利
(6)科学技術基本法のおかげ


だいたいすぐに思いつく理由はこんなところかな。


(1)については、あまり大学の内部を知らない人は知らないだろうが、我が国の大学の歴史的環境のせいで、たとえば、学習院大の教授といっても、大半はその教授自体は東大出身という場合がほとんどである。

これがいわゆる「学閥」を作ってきたわけだが、関西の私立大なら京都大と阪大、中京地区なら名大、九州なら九大、北海道なら北大、東北なら東北大、関東なら東大と東工大というような感じで学閥ができている。

だから、学習院大や青山学院大の研究者はおそらく東大などの出身者が多いはずである。同様に、関西の甲南大も研究者そのものは京大や阪大や名古屋大出身とかではないだろうか。

つまり、マイナーな大学の研究者だからといって、その教授個人のレベルが低いということにはならないのである。むしろ、マイナーな大学でも孤軍奮闘しているからこそ、海外の有名雑誌に出そうと考えるわけだ。

むしろ、問題なのは、有名大学にいる人の方で、有名大学にいるから、わざわざ海外の雑誌に出すまでもなく、適当に日本語論文で国内雑誌で発表しても十分に元を取れてしまうという可能性がある。

それに対して、マイナーな大学の人なら、有名大学の人から、「やつは一廉の研究者だ」と見てもらうには、海外の有名雑誌に出すほかはない。

そして、運が良ければ、自分の出身校である東大なり京大に返り咲きたい。こういう願望を持っているに違いない。

これが(1)である。

(2)〜(5)は、やはりマイナーで小粒な大学の方が、研究者が少ない分、大学スタッフからすれば、研究者が身近なところにおり、顔が見える。だから、その研究者がよくやっているかだめになっているかがわかりやすい。

大人数の大きな大学の研究室ではその逆でわかりにくくなるから、埋没する研究者がいてもわかりずらい。

また、大学の経営陣や学部の運営陣が、私立の場合はなんとかしていい評判を作らない限り、少子高齢化のこの時代、良い学生が来てくれないという結果になるため、大学経営陣からのいい意味でのプレッシャーが働く可能性がある。


たとえば、岡山のノートルダム聖心女子大学の教授をしていた、保江邦夫博士などの業績をも見ても、そういう感じがするわけである。この大学は女子大で学部中心の大学であり、大学院生はいない。

しかしながら、保江邦夫博士の著作や業績には素晴らしいものがあり、治部真理博士との研究など逆に東大や京大からは決して出てきそうもないというような研究である。

小さい大学の方が大学スタッフがわずかにいる優秀な大学教授に対する尊敬の念や協力体制などができやすいのは間違いないだろう。


また、(6)は、科学技術基本法が1995年に誕生して、その年5兆円の一部が、私学やマイナーの大学の科学部門にも回ってきた可能性も否定できない。

こういう予算は昔にはあり得なかった。全体的な金額が少なかったからである。


さて、驚くべきは、甲南大が4位ということではないだろうか?

なんで甲南大なの?

おそらく普通の人はそう思うだろう。私も3年前ならそう考えた。

しかし、2年前に杉田元宜博士の研究を知り、その業績を紐解き、さらにその人生を振り返った時、関西地区においては、甲南高等学校、つまり、甲南大学の前進の旧制高校の存在やその重要性をはじめて知ったのである。

杉田元宜博士は、我が国の旧東京帝大出の理論物理学者だったが、戦後、我が国の最初の生命を研究し始めた理論物理学者だった。そして、我が国の「生物物理学会」を立ち上げた人物の数人の1人である。

戦前の小林理学研究所(俗に天才研究所)の一員だった。

この杉田博士は高知の小中と進み、旧制中学の途中から、神戸の甲南高校に編入学したのである。

その時、すでに甲南高校には自然科学専門のコースが存在した。そこで学んだ物理学のことを終生に渡り、自分の受けた最高の教育だったと著書や論文に再三述べている。

杉田博士の著書にもそんな甲南高校の恩師に捧げられている。

だから、甲南大学には自然科学に対する我々の知らない深い歴史があるようなのだ。

その結果が、今回のネーチャーにしっかり出てきたと思われる。

この意味では、関東の北里大学とか、星薬科大学とか、創立において、創立者自身が医学や科学に造詣の深かった人の生み出した大学という、固有の伝統文化を受け継ぐ大学の系譜に入る大学と考えられる。



とまあ、こんなわけで、我が国の東大閥の官僚さんの巣窟である、財務省の太田氏やご都合主義の佐川氏や文科省の前から後ろから氏などに代表されるように、国家公務員組織のいまの体たらくそのものが、学術研究にもきちんと反映してきているという証ではなかろうか?


ちなみに、私はなけなしの金5万円叩いてオープンジャーナルに公表した、杉田先生の研究解説の論文は、もうすぐ1000ダウンロードに到達する。
Kazumoto Iguchi,
"Motoyosi Sugita--A "Widely Unknown" Japanese Thermodynamicist
Who Explored the 4th Law of Thermodynamics for Creation of the Theory of Life",
Open J. Biophysics, 2016, 6, p.125-232 (2016).


このオープンジャーナルというのは、だれでもただでダウンロードできる研究雑誌のことである。普通の上の68誌のような有名研究誌は有料であり、たった10数ページの論文でも30ドルも払わないとダウンロードできないのである。

私はそれに怒って、もうフリージャーナルしか論文は出さないことにしたのだが、その分著者の方に負担がかかるというわけだ。

読者から金儲けする研究雑誌と、著者から金儲けする研究雑誌と2種類存在するのである。

こういったオープンジャーナルはネイチャーの計算には乗らない。


頑張れ、日本!





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by kikidoblog2 | 2018-04-02 15:48 | 普通のサイエンス

世界最小のCPU登場:1mm角にパソコン64台分?→目に見えないドローンの時代が来そうだナ!?   

みなさん、こんにちは。

次はこれ。

INTEL入ってる!

電子計算機=コンピュータは中央演算子=CPUというものがないと働かない。

そのCPUの開発は、結局我が国の半導体産業ではできなかった。

おそらく、これが我が国の半導体メーカーが潰れる結果になった一番の理由だろう。

半導体素子には、基盤となる半導体ウェーハーが必要である。

普通はシリコン半導体が基本になるから、シリコンウェーハーが使われる。


このシリコンウェーハーが電子計算機、PCの最も基本となる。

宇宙で言えば、
いわば、一種の真空状態に対応する。

これはダイヤモンド構造をしている。

シリコンウェーハーは炭素のダイヤモンドと同じ構造をしているのである。

その基盤である真空に対応するウェーハーに、
さまざまの添加物を仕込んで、不純物半導体を作り、トランジスターを作る。

不純物になる原子の価数が、シリコンの価数4より多いか少ないかで、
その半導体が負になるか正になるかが決まる。

正の半導体がP型半導体、負の半導体がN型半導体になる。

この二層構造の半導体がPN型半導体。
中間に中立した中性層を入れたものが、PIN半導体である。

この半導体には増幅作用があり、それがトランジスターの原理になる。


そこで、終戦直後から世界中で、このトランジスターをどこまで小さくし、
どこまで数多くをシリコンウェーハーの上に並べることができるか
を競ってきたのである。

いっそのこと、マクロのコンピュータの構造をこのウェーハーの上に
3Dプリントしてしまったらどうだ?


この発想からIC=集積回路が生まれ、LSIが生まれた。

このシリコンウェーハーの製造メーカーで一世風靡したのが、我が国の
東京エレクトロンだった。

ウェーハーの製造、および、その製作装置を売っていたわけだ。


ところが基盤半導体を作るだけなら、そのうちだれでもできるようになる。

台湾や韓国や中国にその座を奪われた。


一方、CPU製造は世界でほとんど独占。せいぜい一社か二社。

INTELかAMDだけ。

90年代までアップルも独自のCPUを作っていたが、

ジョブズがIntelにシフトし、軍配はインテルに上がった。

代わりにマックは基本的にハードメーカーではなくなり、
ソフトのメーカーに変わったのである。

ここが我が国ではあまり深く理解されていなかった。


CPUとディジタルソフトとユニバーサルデザインとサービス

これしかハイテクで生き延びる道はなかったわけだ。

ゲイツはOSソフト。

ジョブズはOSソフト+デザイン。

IntelはCPU。

アマゾンはサービス。

こうして、分業し、アメリカは生き残った。

しかし、我が国の半導体は見事に遅れて、単なる製造装置メーカーで終わり、
我が国の半導体は衰退の一途をたどる。

それがいま現在である。


さて前置きが大分長くなってしまったが、

かつて一世風靡した我が国の半導体メーカーで工夫された
ロボット化、クリーンルーム化、。。。

こういったものは、いまアメリカやイスラエルのメーカーに残る。

そんなものがYouTubeにあるので、一応ここにもメモしておこう。
以下のものである。

The History of Intel Processors


How a CPU is made?



そして、このCPUのチップとマザーボード、
つまり、昔のマックや自作パソコンでこんなものがあるが、
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これが、1mmx1mmのチップの上にたくさん乗る時代になったようである。以下のものである。

【IT】IBMが世界最小のコンピューター発表、塩粒より小さい ゾンビ攻撃ゲーム可能 ブロックチェーン活用で偽造品対策に期待
2018年03月22日


IBM「世界最小のコンピューター」1mm四方でゲームも実行可能な処理能力
画像は64個のマザーボードがセットになったもの
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記事ライター:iedge編集部
http://iedge.tech/news/3374/

3月19日から、カンファレンス「IBM Think 2018」を開催しているIBMが、現在世界最小のコンピューターを開発中だと明かしました。

詳細情報はまだ不明ですが、今週中にもう少し詳しい情報が出る可能性があります。現状判明している情報としては、コンピューターは1mm×1mmの大きさで、岩塩の粒よりも小さく、製造コストが10セント以下ということです。

上の画像は64個のマザーボードがセットになったもので、それぞれに今回の小型コンピューターが2台搭載されています。

これまでの世界最小のコンピューターは、2015年に発表された「Michigan Micro Mote」で、大きさは2mm四方でした。

今回のコンピューターには、数十万個のトランジスタ、SRAMメモリ、電源用の光起電力セル、LEDと光検出器を使用する通信ユニットが搭載されています。処理能力は1990年のx86チップと同等のレベルで、1993年の名作PCゲーム「Doom」を実行することも可能な処理能力とのことです。

順調にいけば、IBMは今後5年間のうちに、このチップのLEDを1ピクセルのディスプレイとして実用化する見込みです。

また、IBMは今回の発表に伴い、このコンピューターの内部がどのような構造になっているのかを表した動画をYouTubeに投稿しています。

World’s smallest computer


さて、これが何を意味しているか?

というと、この小さいチップの上にすでに巨大なコンピュータがたくさん入ったCPUが
さらに64個も入っているということになる。

つまり、1個のCPU=一台のパソコンだったわけだから、
それが少なくとも64台がこの中にある。

スマホで言えば、1個のCPU=一台のスマホだとすれば、スマホ64個分がこのチップに入っていることになる。

実際には、昔のCPUと違って、1個のCPUにいくつかの区割りがあり、たいていダブルとかクワドロとか2個4個入っているわけだ。

だから、もっと多い可能性だろう。


つまり、いわゆるマイクロチップに入るようなパソコンやスマホがすでにできている。

これですナ。

つまり、ドローンでもマイクロチップよりずっと小さいドローンもできている。

そういう時代に入ってしまったのである。


いずれにせよ、CPUの製作は非常に難しい。

なぜなら、ついに我が国では実現できなかったというように、
内部構造が三次元的から4次元的で、とてつもない頭脳を持っていないと
CPUの製作ができないからである。


こうなると、もう何も考えずに

AIに作らせる。

AI、お前に任せた!

っていうほうが早いかもなナ。

そしてミクロの3Dプリンターを作り、それで、チップそのものをプリントする。

Intelが作ったCPUを全部スキャンして、内部構造を見つけたら、
そっくりにそのままAIに3Dプリントさせてしまう。

このほうが早いかもしれない。


おそらく中国ハイテク部はそういうことをするんちゃうか?

リバース・エンジニアリングである。


まあ、アメリカの技術の基本は、あのロズウェルのエイリアンテクノロジーだから、
エイリアンの協力がある。

だから、アメリカ人でもできた。

我が国にはそういう事件もエイリアンもいなかった。

我が国の場合は日本人の努力の結果。

だから、なかなかこの勝負に勝つのは難しい。



果たして、その内目に見えないドローンで攻撃される日が来るのだろうか?


いやはや、世も末ですナ。





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by kikidoblog2 | 2018-03-22 09:51 | 普通のサイエンス

俺の「春の夜の夢」か「白昼夢」か!?:4年に一度新しい日本国大学を作れば世界が変わる!?   

みなさん、こんにちは。

いやはや、一昨日から昨日にかけて、我が方のブログが北朝鮮によるサイバー攻撃を受けてダウンしていた。というのは、真っ赤な冗談だが、理由不明ながら、使えない状態だった。

おかげで、良い休憩ができた。

さらには、Clifford Truesdellという米数学者が1969年に出版した、
Rational Thermodynamics (McGraw-Hill, NY, 1969)
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(第二版スプリンガー版)

をついに日本語完訳することができた。あとは索引をつければほぼ終了。昨日からその作業に入った。

いまのところ、この本を書籍として出版するかどうかのメドはないので、もし日本語版を希望する人があれば、我が家にはがきでメールアドレスを送っていただければ、pdfをお譲りしてもよい。


こういう海外の著名な本、どうしていままでにだれも翻訳してこなかったのか?

私はいつもそう思う。

なにもそれほど英語力のない私のようなアイデアだけで物理学の世界を生きてきたような人間が行なう仕事ではない。
だから、私からすれば、本来なら一番記憶力や基礎学力の高い東大の学者さんが行なうべきことであろうと思う。

しかしながら、いまは大学の教授や准教授は「自分の仕事」が忙しくて、科学の歴史や、科学の歴史的文献にかかずらわっている時間も暇もないらしい。

なにせ、かの東大の有馬朗人博士が文部大臣の時代の1995年ごろ以降、

政治的には、
文部省と科学技術庁の合併=文科省誕生、科学技術基本法制定

学術的には、
大学院重点化、ポスドク1万人計画、大学の法人化

という大きな歴史的転換期を経て、我が国の科学分野が激変した。
とくに、科学技基本法ができたことは大事件だった。

その頃はあまりその影響の大きさは誰にも分からなかったが、その後の20数年たった今、その結果が現れてきたわけである。

いわば、東大のノーベル賞級の有馬朗人博士の蒔いた種がいま実を結んだわけだ。

はたして、その実が甘柿だったか、渋柿だったか、それがいま判明中というわけだろう。たとえばこれである。
日本、研究費当たりの論文数で12年から連続最下位 主要9カ国調査 研究費の額は3位なのに…

 オランダの学術出版大手エルゼビアは14日、主要国の科学研究費や論文数を比較した結果、日本の研究費は米国、中国に次ぐ3位だが、一定額当たりの論文数では最下位だったとする報告書を公開した。研究への投資が論文などの成果に結びついていない現状が浮かび上がった。

 報告書では、主要9カ国の2012年から16年の官民合わせた研究費を調べ、100万ドル当たりの論文数を計算した。日本は12年から最下位で、論文数の減少傾向が続き、16年は0・7と低迷。1位カナダ(3・8)、2位英国(3・7)に水をあけられ、中国(1・1)や韓国(0・9)にも及ばなかった。

 世界で発行されている全論文に占める、その国の論文数のシェアを12カ国で比べると、日本は12~15年に5位だったが、16年にはインドに抜かれて6位に転落。他国はシェアを維持したり、伸ばしたりしており、日本の減少が目立った。


今回はこういう現象の原因についての私個人の見方をメモしておこう。
興味のない人はスルーを。



(あ)政治的変化

さて、まずその最初の政治的な激変。つまり、省庁再編の結果、文科省と科学技術庁が合併し、文部科学省ができたことがよかったか?

これは、森、小泉時代に誕生した。

ところで、双方いまでは、在日北朝鮮系ルーツの帰化人であることがバレている。

森に至っては、北朝鮮の北方ルート、つまり、石川県を窓口にして、我が国に北朝鮮工作員が入る手引きを行なうルートの代表者である。
北朝鮮最大の金づるはコカインであり、そのコカインルートを作ったのが、中曽根、森のラインだと考えられている。

小泉は先祖は鹿児島に流れ込んだ朝鮮人の鮫島家であり、それが戦前の入れ墨大臣として歴史にその名を残した日本の神奈川鎌倉ヤクザの親分の小泉家の嫁をもらって、政界入りした、れっきとしたリアル北朝鮮人である。

だから、小泉が首相のときに北朝鮮に行けたのである。

また、いま在日韓国人の小室圭が秋篠宮眞子さんに学生時代に手を出して婚姻を迫っているというのも、若き鮫島純一郎がやったことと同じである。

ついでにいえば、かの萩原健一の青春の蹉跌とか、松田優作の蘇る金狼とか、この手のストーリーは戦後我が国に不法入国した朝鮮系の若者が当時やっていたことをネタに小説にしただけのことである。よくある話に過ぎない。

世間知らずで無知の箱入り娘を落すことなど、彼らにはpieace of cake朝飯前なのである。


さて、そんな森ー小泉時代に、いわゆる空白の20年が始まった。

それまでは、土地不動産バブル全盛期であり、1960年代から1980年代まで絶好調の時代になった。このころを描いたのが、松田優作の遺作になったブラック・レインである。
松田優作はいまでいう半グレ、関東連合のような連中を演じた。むろん、本当はみな朝鮮系である。

そして、1990年代と主にバブル崩壊し、日本が奈落の底に落ち込み、徐々に経済状態が悪くなり、沈鬱した社会的空気に落ち込んだ。

こんな時期に省庁再編の機運が起こり、最終的に科学技術基本法が制定されたわけだ。

この何が問題だったか?

というと、マネーである。

それまで土建業に回っていた年5兆円の公共投資。つまり、(田中角栄のおかげでその時代から)地方交付税という形で地方の土建業に回っていた金が、すべて大学キャンパス内に移ったのである。

だから、1990年頃まで、我が国の大学は老朽化し、建物はガタガタ、駐車場も完備されず、ろくにエレベーターもないというのが、我が国の戦前からの大学スタイルであった。

それが、この20年で一新し、建物という建物が刷新し、エレベーターがつき、建築家がデザインし、いまでは大半の有名国公私立大学はホテルのようにきれいになったわけである。

そして、この4月からほぼ首都圏が終わったため、地方の私立大学に一部が回る予定である。
だから、今度は地方の私立大学を中心に公共事業が行われていくようになる。土地があるから、たぶんテニスコートとかサッカー場とかそういう球技施設が刷新されていくだろう。

また、この時期に大学が法人化したため、大学人自らが自分たちで自分の給料をつけることができるようになった。これで、一気に正規雇用と非正規雇用のスタッフとの間に給料格差という別の格差社会が到来した。

つまり、教授の給料が大分増えたが、任期付きの助手やポスドクの給料は据え置き(に近い)程度しか伸びなかった。それでも普通の人よりは大分良いが、任期すぎれば0だから、たいしたものではない。

この結果、私が大阪大学の大学院生の時代には、大学教授のほぼ99%が徒歩通いだったが、いまでは教授クラスはおろか職員レベルまで、ベンツやアウディなどの高級外車で通勤する時代になった。

すると、逆に地方が公共事業がストップし、これまで中高年や若者が旗振りしてバイトしていたものがなくなり、いっきに地方と首都圏(=大都市)との経済格差が生まれた。

これがいわゆる「格差社会の到来」である。
そして、地方の衰退が始まった。
これに応じて、いわゆる「A層」「B層」という呼び方がされるようになったわけだ。

むろん、A層は大学教授や医師や大企業経営者のような富裕層、
B層は年金生活者のような貧乏層をいう。


かつていっしょに貧乏大学院生活をしていた仲間が、あるものは神戸大の学部長になり、あるものは物理学会会長になり、かれらはベンツを乗り回し、我が家が松田の最低レベルのファミリーカーをいまでは1秒光速度の距離30万キロすぎるまで乗り回しているのを見ると、隔絶の感がある。
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(いまは+2000kmすぎているヨ。)




(い)学術的変化

さてもう一方の学術的な面ではどうか?

というと、私が大阪大学の基礎工学部の大学院に入ったころ、1980年頃。
この時代には、社会的にだれにも大学院というものがあるということは知られていなかった。そんな時代である。
たぶん、街の人に大学院を知っている?と聞けば、「えっなにそれ???」と聞き返されただろう。そんなものである。
当時は大学にはだいたい高校生の4人に1人から3人に1人程度の進学率であり、大学院は私が出た理科大では、当時90人中10数人というところだった。阪大でだいたい半分の進学率だった。

だから、1980年代には、大学院を知っているのは、旧帝大に入った学生ぐらいで私立大の人はほとんど知られていなかった。その時代、アメリカはすでにポスドク全盛期を迎えていた。ノーベル賞も総ざらいしていた。

というわけで、アメリカ留学経験のあった有馬文部大臣は、アメリカ型を目指す結果になった。むろん、私も拙著「三セクター分立の概念」(1995)にはそう書いた。

しかし、私はアカデミズムの基本は「少数精鋭」スタイルであり、「裾野拡大」スタイルは邪道だという考えだったが、有馬博士は逆に朝永振一郎と同じく、後者を選んだ。

「裾野拡大」スタイルは一見聞こえは良いが、現実的には「悪貨が良貨を駆逐する」の例えどおりのことが起こるのである。
最初に入れた一匹の蝿、それが増殖するのである。

やはりスポーツも学術も少数精鋭で行くしか本質的レベルアップは難しいのである。

戦前の教育がなぜ成功したかもこれが理由であり、今回の平昌五輪で日本勢が活躍した理由もこの少数精鋭方式のナショナルチームスタイルが成功したからである。

ダメなやつにいくら金注ぎ込んでもダメなのである。注ぎ込んだ分全部別の方に使って霧散させる。

才能のない学者に大金をつぎ込めば、酒、女、ギャンブル、車、旅行、に消費されておじゃんである。

しかし、名目は今流行りの「書き換え」をする。そうならざるを得ないのである。


逆に研究費を投入する側も激変した。

それまでは、文部省と科学技術庁が別だったために、文部省が「科学研究費」、通称「科研費」というものを出した。

一方、科学技術庁は、小保方晴子さんのSTAP細胞スキャンダルで有名になってしまった、理化学研究所のスポンサーであり、その維持がおもな仕事にすぎなかった。

そしてもう一つが、通産省であり、これがいまの経済産業省になったものだが、ここが、別の応用科学向けの研究予算を持っていた。

我が国のいまの光発電の基盤技術のルーツは、この通産省の管轄にあった、工業技術院、その電子技術総合研究所のアモルファス技術研究室から誕生したものである。この部門のリーダーが、田中一宜(かずのぶ)博士であり、この人が米留学中に当時のアメリカで開発中のアモルファス物理を我が国に持ち帰り、このアモルファス半導体の育成を通産省がここで行ったのである。

ちょうど私が1985年のつくば万博の頃、この研究所で3ヶ月ほどアモルファスの実験研究を研修したことがある。この時期には、サンヨー、セイコー、日本ガイシなど多くの企業から内地留学という形で、アモルファステクノロジーを研究習得しにきていたのである。

これが1990年代の空白の10年時代に入り、海外へ流出。韓国や台湾や中国のお家芸になってしまったわけだが、すべては我が国で始まったものである。

ちなみに私がやっていた実験は、アモルファスシリコン-ゲルマニウムの合金系であった。いまでもこの技術を使えば、壁面パネル照明ができると俺は信じている。壁全体を光らせるのである。

文部省時代は、研究費は一律。
つまり、年に教授は200万円、助教授は100万円、助手は50万円、大学院生は20万円。
というように固定研究費が各研究費全部についていた。

これ以外に研究費が欲しいところは、科研費を申請。自分のプロジェクトを「大ぼらふいて」獲得したのである。それでもせいぜい200万円〜500万円程度である。

だから、1980年代までの大学の研究室は火の車だった。特に実験の研究室ではそうだった。
理論研ではまあまあそこそこなんとか十分であった。

これは人文系も理系も医学系も無関係のため、要するに文学や心理学や考古学やそういう研究室もそれなりにこの予算でやっていけたのである。だから、教養部とか、文学部とか歴史学部とか、そういう部門もそれなりに学生を育て、大学に将来的に残すことができた。

また、文部省の予算以外にも、科学技術庁と通産省と厚生省などがあったから、ルートは3つ4つ平行してあったわけである。


ところが、省庁再編により、文部省と科学技術庁が合体し、文部科学省になり、科学基本法ができ、年5兆円の予算が科学分野に回るようになった。

すると、平行チャンネルが統合され、一般研究費がなくなり、科研費だけになった。つまり、すべてが競争的資金しか得難くなったわけである。

こうなると、良い研究者、良い大学の研究室は生き延びるが、地方の研究者は衰退せざるを得なくなった。

例えて言えば、世の中にはたくさんの美人がいるが、その美人は地方でそれぞれ美人としての良い境遇に恵まれたものが、美人の定義がミスコンやテレビキャンペーンで優勝しなければ美人といわれなくなれば、地方の美人さんはいくら美人でも何も得られないということになる。

要するに、物理で言う、増幅現象が起こるのである。まあ、事大ともいうが、物事の枠が狭くなり、結果が引きのばされるのである。麺のようなものだ。

アカデミズムでもこれが起こった。


だから、研究費の総額で言えば、昔よりはるかに研究費が増えたのだが、研究費を獲得できる研究室が激減したわけだ。
研究費総額増大+研究費獲得研究室激減

ところが、研究というものは、人がやるものである。

いくら研究費が増大しようが、研究をする人の質が上がるわけではない。
せいぜいできることは人を雇うことくらいになる。つまり、即戦力の外人を雇うようになる。

すると、結局研究費は分散する。

これまでは地域に分散していた研究費が、いまでは一極集中したその研究室内で分散する。

しかし、チームワークとしてやっているわけだから、研究論文が格段に増えることにならない。
同じ研究テーマで研究しているわけだ。

研究というものはだれかが解明すれば、そのテーマは終了である。
別の問題を探さなければならない。

ところが、研究費が一極集中している。別分野や別問題を研究するものは減っている。

というわけで、総体的に論文数は減る。


1980年代までの我が国なら、東大京大の有名教授も頑張ったが、地方の大学の教授もそこそこ頑張っていた。だから、研究費の割には総体的に論文が増えていたのである。

世界初の赤色黄色発光ダイオードを完成させた、東北大学の西澤潤一博士は低予算ながら、自作装置と巧妙なアイデアで実現したのである。残念ながらいまだノーベル賞をもらっていない。中村修二博士が青色でもらってしまったので、もうもらえないだろう。もらえるとすれば、光ファイバーの発明ということになるが、かなりの高齢になってしまった。

とにかく、こういう地方の発明工夫や孤軍奮闘がなかなかできにくくなったのである。

そして、それがちゃんと結果としてデータにも出てきた。それが最初のニュースのデータである。


もっともそういう問題は、1991年に公表し、その後1995年に本にした拙著の「三セクター分立の概念」にすべて書いてあることである。あるいはその後に出版した「何が科学をつぶすのか」に書いてある。


要するに、現存の大学に予算投資するのではなく、いまは存在しない新しい大学を作ることなのである。

日本に8個。旧帝大クラスの大学を作る。だいたい一つに2兆円クラスをかける。
2年〜4年に1か2個程度のスピードで、これまで帝国大学のない場所に総合大学を作る。
同時に地方の大学を統廃合していく。

これを20年〜30年かけて行なう。

こうすれば、我が国は大復活するんですナ。

こういうことを私がこのテーマの論文を出した1991年頃からやっておれば、
ポスドク問題もなければ、いまの森友学園や加計学園問題も起こらなかった。
なぜなら、新しい総合大学には獣医学部もできたはずだし、幼稚園や保育園も衛星学園としてできたはずだからだ。
お母さんたちも、大学の附属幼稚園の方が得体の知れない民間幼稚園よりは良いだろう。

アメリカには、私が留学した時代で、2000の大学があった。いまは5000あるといわれている。
なぜか?

人口が2億から3億に増えたからだ。もちろん、大半が「移民」である。

我が国は減った。だからこそ、弱小私立大学をめったやたらにつくるのではなく、
旧帝大に負けず劣らず、あるいはそれ以上の近代的な総合大学を
まったく新しく作っていくのである。

新しい大学には新しい考え方の博士が集まる。
よって、それに惹かれた新しいアイデアを持つ若者が集まる。

これを長期計画で、あたかもオリンピックの開催のように、4年に一度のペースで、作っていく。

俺が夢見るのはそんな国家ですナ。


まあ、1990年ユタで夢見た俺のアイデアは、いつも毎年春の夜の夢と終わる。
あるいは、狂人の白昼夢に終わる。




いやはや、世も末ですナ。






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by kikidoblog2 | 2018-03-19 09:38 | 普通のサイエンス